もっとも、この生まれ変わりは長くは続きませんでした。過食嘔吐と大食いとのバランスをうまくとれなかったことから、症状が悪化し、身長168センチで最低体重27キロというレベルまで瘦せてしまいます。

 ブログでカミングアウトを行なったのは、まさにそんな時期。そして、2年近くも入院生活を強いられ、そのあいだに死亡説もささやかれました。

 かと思えば、彼女とは違うタイプの「特異体質」が摂食障害によってもたらされたと説明するフードファイターもいます。女性では史上最強との呼び声も高い赤阪尊子は高校時代、ダイエットから拒食症になり、50キロ以上あった体重が31キロまで落ちました(身長は159センチ)。4年後、体調が回復すると、

「不思議なことに、いくら食べても太らない身体に変わっていた」

 と言うのです。

「念のため病院でレントゲンを撮ると、胃の壁が普通の人の2倍あると言われた」

 とのこと。その後、日常的にも大食いを続けながら、48キロという体重を維持しているそうです(註1)。

次のページ 摂食障害と大食い能力の関係性にいち早く勘づいていたナンシー関