世界との戦いにおいても、菊池の身体能力は引けを取らなかった。

■メジャーを見てきた黒田が絶賛する肩

 また守備での貢献度も欠かせない。驚異的な守備範囲は今も健在。派手なプレーだけでなく、堅実性も増す。昨季10記録した失策は今季わずか3。しかも1つは菊池でなければ追いつけていていなかったにもかかわらず「E」ランプがともった。不運な失策を除けば、ミスは2つしかない。

 米大リーグの高い身体能力や強靭な二塁手を知る黒田も菊池の能力を認める。
「20年プレーしてきて、ああいう選手は見たことがない。メジャーでもトップクラス。一番は肩の強さでしょう。それだけアウトにする確率が上がる。ただ肩が強い選手はいたけど、肩が強くてあれだけ守備範囲の広い選手は他にいない」
 最高の賛辞が並んだ。

 読みと爆発的なスピードで可能とする広い守備範囲ばかりが目立つが、黒田が評価する肩こそ、隠された大きな武器である。どんな体勢でも力強い送球ができる形に持っていく術を知っている。

 緒方監督は開幕から常々「守り勝つ野球」と言い続けてきた。センターラインを強固なものとし、そして機動力を押し出す攻撃陣のつなぎ役を全うする。菊池が攻守で緒方野球の体現者となっている。