「意識高い系」は、「意識低い系」より1万倍素晴らしい理由【角田陽一郎×加藤昌治】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

「意識高い系」は、「意識低い系」より1万倍素晴らしい理由【角田陽一郎×加藤昌治】

『仕事人生あんちょこ辞典』の用語「㋑ : 意識高い系」の項より抜粋


総頁数は712頁。用語解説45項目、コラム9本、さらに用語・感情別索引を加えた超極厚ボリュームを誇る大著『仕事人生あんちょこ辞典』は、バラエティプロデューサー・角田陽一郎氏と、大ロングセラー『考具』著者・加藤昌治氏が紡いだ、新解釈満載のビジネス・キーワード解説集。ビジネスの最前線で活躍する二人が用語「意識高い系」についての見解を開陳する。


写真:PIXTA

 

■「意識高い系」ウェルカムですよ

角田 意識高い系(自分磨きや起業、異業種交流会などに関心が高く、SNS上で名言や意識の高い発言をするものの、実力が伴わず空回りする人)ってさ、めんどくさい? それとも好き?

加藤 どっちでもないな。

角田 それを言ったら、この本終わっちゃうんだけどね。

加藤 どう接しようって話だと、個人的には「トークの順番」かなって気がします。仕事に関して云うと、「これやってみて」ってwhatを先に云いたくなる人が多いと思うんだけど、意識高いっぽい人はその前にwhy、「なぜ、これやんなきゃいけないのか」とか 「これやると何がいいのか」結果というか成果? みたいな話があって、だから「これをやるといいよね」って順番で行くと好い具合に話が通じる。

角田 そう言うとやるよね。

加藤 続けて「どうやるといいよね」から「そうすると君にいいことがあるよね」とwhy に 戻る。といった調子で、云い方の順番だけ気を付ければいいんじゃないのかしら。

角田 僕がAD(アシスタント・ディレクター)やってた時、ほんとに「いいからただやれ」って言う先輩がほんと嫌いでさ。「こういう理由だからやれ」って言ったらやるのに……って思ってたから、今の話でいうと僕は意識高い系だったのかね。

ちなみに加藤くんも超意識高い系だって、自分で気付いてる?……気付いてないんだと思うんだよね。「いや、俺適当だからさ」とか言うんですよ、この人。 めんどくさいんですよ、つまり。「俺、意識高くないんだけどねー」って言ってる意識の高さ。 

加藤 すいません……

角田 だから僕は「意識高くないんだけどねー」って言ってる意識高い系の加藤くんと学生時代からずーっと付きあってきたので、意識高い系めんどくさくないです。「意識高くない」って言ってる意識高いやつに比べればはるかに簡単。 

加藤 重ねて、すいません。

角田 だから、そういう意味で言うともしかしたら僕らは多分意識高いんだよ。

加藤 まあそうかな?

角田 僕は「意識高いですよ」って言って実際に高いんだと思うけど、加藤くんは「高くない」って言って高いから、これは僕よりめんどくさいなと。

加藤 は。三度すいません。

次のページ「意識高い」とウザがられてしまう君へ

KEYWORDS:

角田陽一郎×加藤昌治 著『仕事人生あんちょこ辞典』

KKベストセラーズの好評既刊

※下のPOP画像をクリックするとAmazonサイトへジャンプします

オススメ記事

角田 陽一郎/加藤 昌治

かくた よういちろう かとう まさはる

角田 陽一郎(かくた・よういちろう)

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者 

千葉県出身。千葉県立千葉髙等学校、東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビに入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの!」など主にバラエティ番組の企画制作をしながら、2009年ネット動画配信会社を設立(取締役 ~2013年)。2016年TBSを退社。映画『げんげ』監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、舞台演出、「ACC CMフェスティバル」インタラクティブ部門審査員(2014、15年)、SBP高校生交流フェア審査員(2017年~)、その他多種多様なメディアビジネスをプロデュース。現在、東京大学大学院にて文化資源学を研究中。著書に『読書をプロデュース』『最速で身につく世界史』『最速で身につく日本史』『なぜ僕らはこんなにも働くのだろうか』『人生が変わるすごい地理』『運の技術』『出世のススメ』、小説『AP』他多数。週刊プレイボーイにて映画対談連載中、メルマガDIVERSE配信中。好きな音楽は、ムーンライダーズ、岡村靖幸、ガガガSP。好きな作家は、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、司馬遼太郎。好きな画家は、サルバドール・ダリ。

                                                             

加藤 昌治(かとう・まさはる)

作家/広告会社勤務

大阪府出身。千葉県立千葉髙等学校卒。1994年大手広告会社入社。情報環境の改善を通じてクライアントのブランド価値を高めることをミッションとし、マーケティングとマネジメントの両面から課題解決を実現する情報戦略・企画の立案、実施を担当。著書に『考具』(CCCメディアハウス、2003年)、『発想法の使い方』(日経文庫、2015年)、『チームで考える「アイデア会議」考具応用編』(CCCメディアハウス、2017年)、『アイデアはどこからやってくるのか 考具基礎編』(CCCメディアハウス、2017年)、ナビゲーターを務めた『アイデア・バイブル』(ダイヤモンド社、2012年)がある。           

この著者の記事一覧

RELATED BOOKS -関連書籍-

仕事人生あんちょこ辞典: 50歳の誤算で見えた「ブレイクスルーの裏技45」
仕事人生あんちょこ辞典: 50歳の誤算で見えた「ブレイクスルーの裏技45」
  • 角田 陽一郎
  • 2021.09.02
考具 ―考えるための道具、持っていますか?
考具 ―考えるための道具、持っていますか?
  • 加藤 昌治
  • 2003.04.04
教養としての教養
教養としての教養
  • 角田陽一郎
  • 2023.05.19