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時計を返してくれてありがとう【たらい回し人生相談】

【たらい回し人生相談】〜ヤバいやつがもっとヤバいやつに訊く〜 連載第13回

 

■テーマは家族:

にゃるら:まあでも、大司教が変わってなくてちょっと安心しました。記事を読んだ時にショックだったのが、大司教がこんなこと書くはずがないってことなんですよ。絶対おかしいって。

大司教:そこはこの人(筆者)がちょっと脚色しますからね。脚色は個人情報を隠すためなどの理由もありますが。

にゃるら:まったくちょっとじゃないですよ。でもまあ、僕と大司教の関係って読者は絶対初見で理解できないじゃないですか。一緒に住んでいたこともあるし、それこそ数年の付き合いだし。

大司教:キミへの感情はもはや好きとか嫌いじゃ表現できないからね。

にゃるら:それはもう家族でしょう。

大司教:うーん、自分は皆に対してケアワーカーとして接してるつもりなんですけどね。結局ケアする役割の人をみんなそれぞれ自分の中の言葉で表現するので、親代わりとか先生とか言うんですけど、自分としては一貫して義務的なケアワークをしてるつもりです。

にゃるら:僕の方からは家族みたいに見えてましたよ。

大司教:家族、家族かあ。たしかに、見守るみたいな意識がないわけではないが。

にゃるら:覚えてないかもしれませんが、僕があのシェアハウスを出るとき、大司教が「切っても切れない関係だから」って言ったんですよね。

大司教:言ったっけ。

にゃるら:言いましたよ。そりゃ迷惑かけあった仲だから思うところあるでしょうけど、あの記事ほど一方的に攻撃するわけもないって。今日もそれはたしかめたかったんです。

大司教:家族かあ。うーん。自分はあくまでそこに線を引いてたように思ってたんだけど。でも、無意識にそれを言ったならたしかにそうなのかもな。

 

 大司教はしばらくうんうん唸っていたが、やがてぽつりと言った。

 

大司教:たしかに、擬似家族みたいなものがテーマだったのかもしれないね。あの頃は。

にゃるら:そう思ってます。

大司教:オタク文化なんかでも、ゼロ年代ぐらいのエロゲとかのテーマも恋愛ってよりは家族だったような気がするし。

にゃるら:欠けたものを持った人たちが集まって家族をやるみたいな。

大司教:なんかどっかで聞いたような話だからイヤだけど、そういうところもあったのかな。

にゃるら:そういう意味なら、前回の記事も「家族のやらかし」なので、僕も怒ったり訴えたりは違うなと感じて。

筆者:ワハハ。

 

■会談、その後:

 その後、別の喫茶店に移り、エビピラフを食べる筆者にライターとしての仕事のアドバイスをいくつかしてくれた。筆者は仕事を欲しがっているように見えないのがそもそも問題だとのこと。今後は仕事くださいと折に触れて書くことにしようかな。そんなわけで丸く……とまではいかないかもしれないが、それなりに事態はおさまった。

 大司教は、彼が言った「家族」という言葉にいろいろ思うところがあったのか、帰りの車内でもしきりにその件を反芻していた。

「宿題をもらった感じですね」

 と大司教は言う。

「まあ、本当にたらい回しにされてるのは我々の方ですから」

 

✳︎連載「たらい回し人生相談」は毎週日曜日(20時)更新予定

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「筆者」ことミスター発達が精神的に限界で、わけのわからないことを言っています。もうミスター発達は使いものにならないので、インタビューされる側に回し、代わりにこの記事のライターを募集します。
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