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ビジネスマナーにやたらうるさい上司がいますが、マナーの正解って何でしょうか?【角田陽一郎×加藤昌治】

あんちょこ通信 第10回

■「正解」ではなく、「正答」を集めよう

 

加藤:先輩から云われたことをそのまま「正解」として受け取るというよりは、「これもひとつの『正答』なんだ」と受け取って、いろいろ先輩から聞けるといいよね。

 「よろしくお願い申し上げます」も「よろしくお願いします」も両方とも正答だとすると、それぞれが「正答」になる理由があるわけだし、他にも「正答」があるのか、「誤答」はなんなのか、みたいなことが聞けるといい。

 すぐ上の先輩だと経験が浅くてまだわからないかもしれないから、先輩を傷つけないように上司だったり横の先輩だったりに聞くような配慮も必要かもしれないけれど。

 

角田:そこから自分なりに取捨選択していけばいいよね。

 以前、神社参拝ツアーに参加した時に「ここでは二礼・二拍手・一礼でしたっけ」みたいに何度も聞いてくる人がいたんだけど、僕は「神様を信じる気持ちがあるなら、何回でもいいじゃない」と思う。こういう「どのマナーが正解か、教えてください」みたいな態度は、儀礼だけを整えようという想いが強すぎて、逆にマナー違反なんじゃないかな。

 

加藤:何度も聞かれると迷惑に感じる人はいるよね。だからいろんな人に聞いてみるといいんじゃないかな。

 会社でメールを使い始めたのは、ちょうど僕たちの世代が働き出した時期だから、その意味では今の50代はそれなりにメールを使い続けている人たちです。新入社員だと、ちょうど親御さんの世代もメールに慣れているんじゃないかな。

 だから質問者の方も、マナーについて言ってきた先輩以外のいろんな人に分散して聞いてみるといいかもね。

 

角田:どんな「正答」のバリエーションがあるのか、いろんな人に聞くというのがこの場合の正答だね。マナーの「正解」ではなく、「正答」を探し集めましょう。

 

※第11回へ つづく

「あんちょこ通信」第1〜8回のバックナンバーもどうぞ!

 

構成:甲斐荘秀生

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角田 陽一郎/加藤 昌治

かくた よういちろう かとう まさはる

角田 陽一郎(かくた・よういちろう)

バラエティプロデューサー/文化資源学研究者 

千葉県出身。千葉県立千葉髙等学校、東京大学文学部西洋史学科卒業後、1994年にTBSテレビに入社。「さんまのスーパーからくりTV」「中居正広の金曜日のスマたちへ」「EXILE魂」「オトナの!」など主にバラエティ番組の企画制作をしながら、2009年ネット動画配信会社を設立(取締役 ~2013年)。2016年TBSを退社。映画『げんげ』監督、音楽フェスティバル開催、アプリ制作、舞台演出、「ACC CMフェスティバル」インタラクティブ部門審査員(2014、15年)、SBP高校生交流フェア審査員(2017年~)、その他多種多様なメディアビジネスをプロデュース。現在、東京大学大学院にて文化資源学を研究中。著書に『読書をプロデュース』『最速で身につく世界史』『最速で身につく日本史』『なぜ僕らはこんなにも働くのだろうか』『人生が変わるすごい地理』『運の技術』『出世のススメ』、小説『AP』他多数。週刊プレイボーイにて映画対談連載中、メルマガDIVERSE配信中。好きな音楽は、ムーンライダーズ、岡村靖幸、ガガガSP。好きな作家は、ホルヘ・ルイス・ボルヘス、司馬遼太郎。好きな画家は、サルバドール・ダリ。

                                                             

加藤 昌治(かとう・まさはる)

作家/広告会社勤務

大阪府出身。千葉県立千葉髙等学校卒。1994年大手広告会社入社。情報環境の改善を通じてクライアントのブランド価値を高めることをミッションとし、マーケティングとマネジメントの両面から課題解決を実現する情報戦略・企画の立案、実施を担当。著書に『考具』(CCCメディアハウス、2003年)、『発想法の使い方』(日経文庫、2015年)、『チームで考える「アイデア会議」考具応用編』(CCCメディアハウス、2017年)、『アイデアはどこからやってくるのか 考具基礎編』(CCCメディアハウス、2017年)、ナビゲーターを務めた『アイデア・バイブル』(ダイヤモンド社、2012年)がある。           

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