「AV新法」施行から1ヶ月 業界現場の混乱と悲鳴【篁五郎】 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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「AV新法」施行から1ヶ月 業界現場の混乱と悲鳴【篁五郎】

 ビラを受け取った音喜多政調会長は「AV新法の改善をしたい」と聴衆に向かって話し始め、政治が動いてくれるかもしれないという希望が生まれた。音喜多衆議院議員は同日に更新したブログにも当日の様子を記載し、

《当事者へのヒアリングを進めていくと、適正AV事業者への規制・負担が過剰になる一方で、もともと遵法意識が低い闇事業者たちには効力がない=被害者救済にならない法案効果になっている可能性が極めて高いようです》

 現状を認識した上で

《具体的な改正案の策定はこれからですが、実態調査を行い当事者の声をよく聞きながら、次期国会で具体的なアクションにつなげていけるように善処していきます》

 次期臨時国会で対応する可能性を示唆した。

 維新の会との共同のような形になったビラ配りだが、段々と雨が強くなり、歩く人も足も速くなっていく。そんな中でも3人のAV女優は、一人でも多くの人に現状を知ってもらおうと懸命に通行人へビラを配り続けた。

 しかし、傘をさしても足元どころか身体もずぶ濡れになるほど雨が降ってきてしまう。チラシが塗れて紙がふやけるほどにまってなってしまったためこの日のビラ配りは終了となった。

 現在、「女優・男優・スタッフが働きやすい『AV新法』にしてください」という署名活動も実施中で、発起人・賛同者として多くの女優や男優、関係者が名を連ねており、8月5日現在、14,270 人が賛同している。現在も署名を受け付けている。

 ビラ配りが終わった3人のAV女優さんはTwitterを更新し、参加してくれた人へお礼の言葉を残した。

 筆者は、バッシングされるかもしれないのに立ち上がった彼女たちの応援をしたい。現場を知らずに成立したAV出演被害防止・救済法が改正され、働いている人が困ることなく働けるようになってほしいと願うばかりだ。

 

文:篁五郎

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篁五郎

たかむら ごろう

1973年神奈川県出身。小売業、販売業、サービス業と非正規で仕事を転々した後、フリーライターへ転身。西部邁の表現者塾ににて保守思想を学び、個人で勉強を続けている。現在、都内の医療法人と医療サイトをメインに芸能、スポーツ、プロレス、グルメ、マーケティングと雑多なジャンルで記事を執筆しつつ、鎌倉文学館館長・富岡幸一郎氏から文学者について話を聞く連載も手がけている。

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