古来からの日本人食である味噌汁は実は“男の隠れた絶倫食”だった! |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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古来からの日本人食である味噌汁は実は“男の隠れた絶倫食”だった!

男を強くする食事革命⑦

(4)カジカ

 魚のアラの味噌汁には特徴があり、子供の頃から慣れ親しんできたおふくろの味として、終生忘れられない食べ物のひとつだと思います。魚のアラの中で、万人が美味と感じるのは、真鯛のお頭ではないかと思います。鯛にはくせがなく、潮汁、あるいは味噌汁にすると大変口当たりがよくて、多くの人に好まれます。

 しかし、私のように北国で育った者としては、今でも忘れることのできない魚の味噌汁があります。それは、カジカという魚を具材にした味噌汁です。カジカの味噌汁は、別名「鍋こわし」と呼ばれています。これは、あまりに味噌汁が美味しくて、鍋の底までつついて食べてしまうので、鍋そのものが痛むほどだという比喩的な表現で、そう呼ばれているのです。

 料理には、カジカ一匹を余すところなく使います。魚のどの部分もよく味噌となじんで、魚のアラの味噌汁としては、絶品と言ってよいと思います。

(5)鱈の白子

 冬の時期になると北国で獲れる魚の精巣は、酢の物や味噌汁、あるいは鍋物などの高級食材として、よく使われています。中でも、鱈の白子はあまりくせがなく、その味はこってりとした感じで、上品で多少の甘みもあり、とくに味噌汁の具としては最高級の食材と言えると思います。北海道ではこの白子はタチとも呼ばれていて、新鮮なものは生食されたり、寿司ネタに使われることもあります。

 白子は、プロタミンやヌクレオプロテインなどのタンパク質を含み、冬の間のタンパク源としては貴重な食材として昔から珍重されてきました。

 なにしろ魚の精巣ですから、男性の睾丸に役立つ栄養素であることは間違いありません。寒い時期になったら、いまではスーパーやデパ地下などでも入手することができますから、少々お値段は張りますが、時々酢の物や味噌汁として食することは精力維持のために役立つと思われます。

(6)ハタハタ

 ハタハタは秋田県の県魚とされているほどの特産品ですが、北海道あたりでもよく汁物として食卓に並ぶことが少なくありません。

 秋田名物のしょっつる鍋は、このハタハタを塩漬けにして発酵したものからとった魚醤を使って味付けした鍋で、全国的によく知られているほどの人気料理でもあります。ハタハタのメスの卵巣は、シーズンになると非常に大きく育ち、そのコリコリネバネバとした食感は我々のように北国で育ったものにとっては、忘れられない食感の一つです。

 私は学生時代札幌に下宿していましたが、毎日のように出てくるこのハタハタの卵巣に舌鼓を打ったものです。魚卵ですから、当然のことながらコレステロールを含んでいます。やはりこれは男にとっては、強壮効果をもつ味噌汁の一つと言えるでしょう。

(7)根菜

 大根・ニンジン・かぶ・ごぼうなどは、口に入る前に少し手を加えなければなりませんが、男の体の基礎的な持続力を維持するためには、大変役立つ食材だと思います。食物繊維が多く胃腸のはたらきを活発にし、便秘などを予防し、かつビタミン類が豊富に含まれていますから、体のひとつひとつの細胞が生き生きとして、生命を維持するための基礎的な栄養素になることは間違いありません。

 この根菜の中では、ごぼうが男性の精力アップに非常に大きな力を発揮してくれます。ごぼうには、アミノ酸の一種であるアルギニンやアスパラギン酸が含まれていて、これが精液の生成に大変力を発揮するのです。精液の
80%はこのアルギニンで占めていると言われるくらいです。ごぼうの精力増強効果は、古くは戦国時代の武将で天下を制した豊臣秀吉がこよなく愛した根菜の一品で、これが男女の精力を保つといってわざわざ故郷の尾張から取り寄せたほどだと伝えられています。

 男性諸君は、秀吉のようにたくましい心と体をもち、女性を歓ばせるためにこのごぼうをおおいに食したいものです。

 この根菜のほか、味噌汁の具としては、じゃがいもやさつまいもなどのいも類もよく使われます。とくに北海道のじゃがいもは、ほくほくとして歯触りがよく、意外なほど味噌汁に合う食材なのです。冬の時期はとかく北国では野菜が不足しがちですから、このいも類が味噌汁の具として大活躍します。イモ類は言うまでもなく、炭水化物を体に摂り入れるためには無くてはならない食材の一つです。

 パワーをアップするために、根菜とともにいも類も味噌汁に入れるように心がけましょう。

 

KEYWORDS:

『男を強くする! 食事革命』
志賀 貢 (著)

 

“80歳超で現役”の著者が、人間の性に関するデータを駆使。
医者が教える中高年の絶倫勝負メシ!

◎男の精力は肝臓に支配されている
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世の男性諸君よ! 命が尽きるまで色気を失わず
男でいるために食生活に革命を起こせ!

人生百年時代——。高齢になっても性欲や色気を持続させることが大変であることは、男性ならば誰でも、多かれ少なかれ気がついているはず……。
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食生活に、今こそ男を強くする革命的な変化を起こそう!

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志賀 貢

しが みつぐ

医学博士

北海道出身。医学博士。昭和大学医学 部大学院博士課程卒業後、臨床医とし て 年以上にわたって診療を行い、現在も現役医師として日々患者に接して いる。その傍ら、文筆活動においても『医者のないしょ話』『臨終の七不思議』『臨終医のないしょ話』『孤独は男の勲章だ』をはじめとする小説やエッセイを執筆。累計20万部のベストセラー『女を「その気」にさせる技術』や『知的 性生活』など、医師の立場から性を考 える書籍は常に話題を集めている。また、美空ひ ばり「美幌峠」「恋港」の 作詞も手掛け、北海道の屈斜路湖畔を臨む美幌峠には歌碑が建立されている。


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