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【インタビュー連載】20代をどう生きたか?
ミュージシャン・甲本ヒロトさん 【1/2】

人生の先輩である著名人の過去から、20代をどう生きるべきかのヒントを探る!

甲本 そうそう。銭湯に行ってたんだけど、金もなかったし。真夏に1カ月、入らなかった時はスゴイ臭いがして。恐ろしいことに本人は気づいてないんだ(笑)。ライブハウスで異臭騒ぎが起きたり、衣装を捨てられたり。その頃から洗うのが面倒でパンツもはかなくなったし、髪も坊主にしました。

――(笑)、行動がすごくシンプルですよね。

甲本 どーでも、よかったんじゃないかな(笑)。今でも自分がどう見えるかとか、どう思われるかまったく気にしないし。傲慢なんです。自分が楽しけりゃいいんですもん。洋服であれば、着てて気持ちいい。それだけ。音楽も肌感覚の楽しさだしね。人に褒めてもらおうとも思わない。人から攻撃されても、直接(拳が)当たんなきゃいいの。

――話は遡りますが、音楽…パンクロックに衝撃を受けたのが中学生、14歳の時で。

甲本 そう。〝世の中って僕が思っていたものとまったく違う!〟。今まで生きてなかったんだと思いました。きっと、それまで感動したことがなかったんでしょうね。でも、そういうガビーンっていうのがなければ楽しいと楽(ラク)の違いがわからなかったと思う。その〝感動〟に出会った時に〝今まで僕が思ってきたのは、ただの楽だったんだ!〟って思ったの。小学生の時は、僕は一生ダラダラして、働かないで、恋愛もしないで。フェードアウトしてく人生をリアルに想像してたから。ロックンロールに出会ったことで〝世の中には最上級のもの、楽しいものがあるんだ!〟と知って、そこからは強欲に傲慢をむさぼってます(笑)。

 

後半は2016年3月3日(木)更新!

 

ミュージシャン 甲本ヒロト(52歳)

1963年3月17日生まれ。岡山県出身。’80年代より、THE BLUE HEARTSとTHE HIGH-LOWSで活動。’06年に甲本、真島昌利(G)を中心に小林勝(B)と桐田勝治(Dr)を加えた4人組で、ザ・クロマニヨンズ結成。リリースを重ねながら年間を通してコンスタントにツアーを敢行。数々の夏フェスにも出演し、ロックファンを熱狂させ続けている。

※当記事はSTREETJACK2014年11月号連載「20代をどう生きたか?」を再構成したものです。

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