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【7月の第3月曜日は「海の日」】海部、波留、岬・・・「海」にまつわる珍名

珍名さん万歳(29)

日本全国に数多ある名字に高校生の時から興味を持ち、研究を始めた高信幸男さん。自身が全国を行脚し出会ってきた珍名とそれにまつわるエピソードを紹介する。

 7月の第3月曜日は「海の日」の祝日である。平成8年より施行された比較的新しい祝日であるが、今ではすっかり夏の祝日として定着している。趣旨は「海の恩恵に感謝するとともに、海洋国日本の繁栄を願う」とされており島国の日本としては、当初から祝日でなかったことが意外かもしれない。

 

 日本は島国であるため、海に関する名字も多い。「海」を使った名字では、海(うみ)・海士(あま・かいし)・海部(かいふ・あまべ)・海宝(かいほう)・海鉾(かいほこ)・海神(かいじん)・海勢頭(かいせどう)・弘原海(わだつみ)などがある。また、「波」や「浪」を使った名字では、波入(はにゅう)・波留(はる)・波止(なみとめ・はと)・波々伯部(ほほかべ)・浪切(なみきり)・浪越(なみこし)などがある。海に近接した、港(みなと)・湊(みなと)や浜(はま)・浜辺(はまべ)・浜走(はまばしり)・浜四津(はまよつ)・岬(みさき)などもある。

 福島県には、船競(ふなくらべ)という名字がある。船で競うことなので、現代では競艇を想像してしまうが、船競さんの場合は速さではなく船の出来栄えを競ったもので、一番良くできたことから船競を名字にしたらしい。

「海の日」といえば海水浴であるが、なぜか「泳」を使った名字が見つからない。現在、海は泳いで遊ぶというイメージであるが、昔は海は生活の糧である魚を捕る漁業が主流であったため「泳」は名字には無いのかもしれない。ちなみに漁(りょう・すなどり)という名字は存在している。

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高信 幸男

たかのぶ ゆきお

名字研究家



1956年、茨城県大子町生まれ。高校の時から名字研究を始め、全国を旅しながら名字の由来やエピソード等を取材している。主な著書に『難読希姓辞典』『名字歳時記』『珍名さん』など。日本家系図学会員、茨城民族学会員、日本作家クラブ会員。


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