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米朝電撃会談の黒幕は中国だ

令和の真相⑱

◆おめでたいピエロは誰だ?

 板門店で会う以上、文大統領にまで話を伏せておくことはできません。
 トランプを案内しなければならないからです。
 要は「仲介者」の役を振ってもらったわけで、習近平はまたもや恩を売っているのですが、問題はG20サミットで、安倍総理が文大統領をかなり冷淡に扱ったこと。
 韓国を嫌ってやまないわが国の保守派には「ザマーミロ」と溜飲を下げた人も多かったようですが、かりにその時点で、文在寅が米朝会談について知っていたとしたらどうなるか。

 可能性は濃厚です。
 というか、ほぼ確実。
 サミット開催二日前の26日、文大統領は「(米朝)両国間の第三次首脳会談に関する対話が続いている」と発言しています。
 しかも「水面下の対話」とハッキリ断っていたのですぞ。
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190705-00080055-chosun-kr

 となると安倍総理は、自分こそが仲間はずれにされていることを知らないまま、大物気取りで文在寅を仲間はずれにしてみせたことに。
 習近平とトランプは、二人して安倍総理に「おめでたいピエロ」の役を振ったのではないでしょうか。
 いやあ、令和もじつに爽快だ!

 なお参議院選挙が公示された7月4日、安倍総理は福島市で第一声を挙げましたが、そこには以下の内容が含まれていました。

 私は今まで何回も(注:トランプと)首脳会談を行い、ゴルフばっかりやっているという非難もありました。でも、世界で一番忙しい米国大統領の時間を独占でき、いろんなことも言えます。(中略)私とトランプ氏の信頼関係の下、日米同盟の絆はかつてないほど強固なものとなった。
https://www.sankei.com/politics/news/190704/plt1907040049-n1.html

 踏まれても蹴られても、ヤクザな旦那に捧げる現地妻の思いは一途、そう表さねばならないでしょう。

                                (了)

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佐藤 健志

さとう けんじ

佐藤健志(さとう・けんじ)
 1966年、東京生まれ。評論家・作家。東京大学教養学部卒業。
 1989年、戯曲『ブロークン・ジャパニーズ』で、文化庁舞台芸術創作奨励特別賞を当時の最年少で受賞。1990年、最初の単行本となる小説『チングー・韓国の友人』(新潮社)を刊行した。
 1992年の『ゴジラとヤマトとぼくらの民主主義』(文藝春秋)より、作劇術の観点から時代や社会を分析する独自の評論活動を展開。これは21世紀に入り、政治、経済、歴史、思想、文化などの多角的な切り口を融合した、戦後日本、さらには近代日本の本質をめぐる体系的探求へと成熟する。
 主著に『平和主義は貧困への道』(KKベストセラーズ)、『右の売国、左の亡国 2020s ファイナルカット』(経営科学出版)、『僕たちは戦後史を知らない』(祥伝社)、『バラバラ殺人の文明論』(PHP研究所)、『夢見られた近代』(NTT出版)、『本格保守宣言』(新潮新書)など。共著に『対論「炎上」日本のメカニズム』(文春新書)、『国家のツジツマ』( VNC)、訳書に『[新訳]フランス革命の省察 「保守主義の父」かく語りき』( PHP研究所)、『コモン・センス 完全版』(同)がある。『[新訳]フランス革命の省察 「保守主義の父」かく語りき』は2020年12月、文庫版としてリニューアルされた(PHP文庫。解説=中野剛志氏)。
 2019年いらい、経営科学出版よりオンライン講座を配信。『痛快! 戦後ニッポンの正体』全3巻に続き、現在は『佐藤健志のニッポン崩壊の研究』全3巻が制作されている。

 

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  • 2018.09.15