上原浩治に聞く Q.18 どうやれば不安に打ち克てますか? |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

上原浩治に聞く Q.18 どうやれば不安に打ち克てますか?

不安は考え方ひとつで、ポジティブな原動力にもなる。上原投手、至高の哲学

不安だからこそやるしかない

いい結果を出せたから、安心できるということはない。

――失礼な言い方かもしれませんが、それこそ一般のビジネスマンに比べればたくさんのお金を稼いでいて安泰、という気もするのですが。

うーん……。これは個人的な感覚でぜいたくなことかもしれないですけど、お金があれば幸せかって言えばそうではないと思うんです。

もちろん野球は好きでやっていることですからそれを仕事にすることができて幸せなのかもしれないですけど、それでもたくさん我慢していることもあればつらいこともある。僕の野球が終わってから、そういったことから解放されて毎日楽しく過ごしたい……と考えたとき、そのためにどうしたらいいのか、どうするべきなのか、僕にはなにもないんじゃないのか、というのはやっぱり不安になってくるものですね。

――これまでのお話で、オフの間が特に不安を感じると言われていました。

そうですね。

今年の場合は前年(2015年)をケガで終えていて、ずいぶん試合で投げていないですし、悔しいシーズンだったので特に不安がある。でも、その反対で良い成績をあげた翌年は不安もなく臨むことができるかって言ったら、結局不安なんですね、残念なことに(笑)。

――改めてその不安とはどんなものですか?

これはもう簡単で、「来年きちんと結果を残せるだろうか」ということに尽きますね。

対処法ではないですけど、まあでもだからこそ練習をするんですよね。不安だからやるしかない。打ち克つ方法、というわけではないかもしれないですけど、やるしかないですからね。


明日の第十九回の質問は「Q.19 監督やコーチなどの評価が気になって不安を覚えるようなことはありますか?」です!


 

オススメ記事

上原 浩治

うえはら こうじ

1975年4月3日生まれ。東海大仰星高校時代は、外野手兼控え投手。1年の浪人後、大阪体育大学に入学し、当時敵なしといわれたキューバ打線を封じ込めるなど投手として注目を集める。1998年にドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。1年目から20勝4敗の好成績を残し、新人王と沢村賞をはじめ最多勝・最優秀防御率・最多奪三振・最高勝率などタイトルを総なめにする。以降、怪我などもありながらジャイアンツのエースとして活躍。2009年に海外FA権を行使しボルチモア・オリオールズに入団。さまざまなポジションを渡り歩きながら着実に実績を重ね、2013年にはテキサス・レンジャーズからボストン・レッドソックスに移籍。シーズン途中からクローザーとなり、リーグチャンピオンシリーズMVPを獲得するなどワールドシリーズチャンピオンに貢献した。現在もボストン・レッドソックスに欠かせない投手として活躍する。



オフィシャルウェブサイト:http://koji-uehara.net/



ツイッター:@TeamUehara


この著者の記事一覧