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全線開業したばかりのJRおおさか東線に初乗車

国鉄201系「省エネ電車」は関西圏で活躍中

 放出駅を発車すると、右にカーブしながら片町線の京橋方面へ向かう線路をくぐり、すぐに第二寝屋川を渡る鉄橋に差し掛かる。左手には車両基地が広がっている。放出駅から久宝寺駅までは、10年前に一度乗っているので、久しぶりだ。

 進路を南に変え高井田中央駅に停まると、次のJR河内永和では近鉄奈良線と交差する。半世紀以上前、大阪在住の母方の祖母宅に遊びに行ったことがあった。祖母は近鉄布施駅の近くに住んでいて河内永和駅付近の会社に勤めていた。あるとき、母に連れられて夕方祖母を迎えに河内永和駅まで出かけると、近鉄と交差する貨物線を蒸気機関車が引っ張る長い貨物列車が走っていた。これが現在のおおさか東線なのだ。当時と異なり、周囲は民家やビルが林立し、どのあたりで汽車を見たのかは定かではない。河内永和駅を通る時、そんな昔のことをふと思い出した。

 次のJR俊徳道で近鉄大阪線と交差し、JR長瀬の次は衣摺加美北(きずりかみきた)駅という知らないと読めない駅名だ。ここで、赤い電気機関車EF510形電気機関車が引っ張る貨物列車とすれ違った。幼いころに見たこの路線を走る貨物列車は、今も電気機関車牽引と姿は変えたものの健在であることが確認でき何だか嬉しくなった。

健在なり、貨物列車

城東貨物南連絡線、右へ分岐

 しばらく進むと分岐点があり、右へ単線で別れていく線路を見ることができた。正覚寺(しょうがくじ)信号場といい関西本線の天王寺方面にある平野駅へとつながる城東貨物南連絡線と呼ばれている。
 電車は左へカーブし、新加美駅を過ぎると関西本線の上下線の間に割り込み、先ほどの放出駅付近のように複々線の線路をしばらく走って久宝寺駅に到着する。ここが、おおさか東線の終点だ。

終点の久宝寺駅

 関西本線の天王寺方面へ向かう電車が隣のホームに停まっていて、それほど急がなくても乗ることができた。このあたりの路線は電車の接続をしっかりと行っていて好感が持てる。久宝寺駅は、大阪府八尾市にある駅で大阪市内からは外れるけれど、下車しないで関西本線に乗り換えて天王寺方面へ抜ければ再び大阪市内となり、東京都区内から大阪市内行きの乗車券は合法的に使えるのは有難い。
 今回は縁がなかったけれど、新大阪発、おおさか東線経由の奈良行き直通快速があり、本数は少ないけれど便利そうな電車である。また、新大阪駅から地下化工事中の梅田貨物線を経由して2023年に新設予定の北梅田駅(仮称)への乗り入れも計画されている。まだまだ発展が予想されるおおさか東線なのだ。

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野田 隆

のだ たかし

日本旅行作家協会 理事

1952年名古屋生まれ。日本旅行作家協会理事。早稲田大学大学院修了。 蒸気機関車D51を見て育った生まれつきの鉄道ファン。国内はもとよりヨーロッパの鉄道の旅に関する著書多数。著書に『テツに学ぶ楽しい鉄道旅入門』(ポプラ新書)『にっぽん鉄道100景』『テツはこんな旅をしている~鉄道旅行再発見』(平凡社新書)『定年からの鉄道旅行のススメ』 (洋泉社新書) 『テツ道のすゝめ』(中日新聞社)『愛知県 駅と路線の謎』(洋泉社新書y)など。



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