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中田敦彦の次の野望はカフェ経営。そこでいかす「マクドナルドの教え」とは?

「銀座だから」「浅草だから」ではダメ。ロケーションに拘りぬけ。

リズムネタで一世を風靡したお笑いコンビ「オリエンタルラジオ」の中田敦彦氏。最近は自身のアパレルブランド「幸福洗脳」を展開するなど、経営者としての一面も持つ。そんな中田氏がビジネス面で心酔するのが、「日本マクドナルド」を創業し、新装版『ユダヤの商法』刊行も話題を呼ぶ、藤田田氏だ。中田氏の次の野望であるカフェ経営にも、藤田田の考え方をいかしたいという。“ロケーション”について考える。連続インタビュー第2回。

■「10メートルは10キロと同じ」

 

 藤田田さんの言葉で「10メートルは10キロと同じ」というのはなかった発想ですよね。ぼくはいま乃木坂でアパレルのお店を開いていますが、次はカフェをやりたいなと思っていて。そのときに田さんの理論を応用したいと思っています。

 マクドナルド商法では、この〝ロケーション〟ーー「場所選定」をきわめて重視する。
 日本の商人が、念願の銀座へ進出する場合、10人のうち9人までが、
「銀座へ出られるならば、どこでもいい」
 といった考え方をする。じつにおおらかである。ところが、これがとんだ間違いなのだ。銀座でも「商売になる場所」、つまり「儲かる場所」と、そうでない場所がある。そして、儲かる場所と儲からない場所は、ものの10メートルと離れていないのである。
  たとえば、私は銀座三越の国道1号線、いわゆる銀座通りに面した場所にハンバーガーの店舗を出したが、この店を銀座三越の裏側に出していたら、こうはいかなかっただろう。銀座三越の裏手ならば、駐車場はできても、ハンバーガーを売るわけにはいかない。
     図を見ていただきたい。
 Mが銀座三越にあるハンバーガーの店舗である。この店は、銀座1丁目から8丁目へかけての銀座通りの中心である銀座4丁目の交差点から3丁目寄りの8丁目に向かって左側にある。
  Aは銀座8丁目の隣の新橋にあって、銀座通りにつき出すように立っている新橋住友ビル6階にある、私の社長室である。私はいつも社長室に望遠鏡を用意しておいて、銀座の人の流れを見るともなく眺めていたが、長年眺めているうちに、人の流れにも法則のようなものが存在するのに気がついた。
~中略~
   たとえば、私がこのマクドナルド銀座店を、三越から築地寄りに10メートルばかりいったところへ開店していたら、1日に150万円とか200万円とかいう売上げを記録できたかどうかわからない。この10メートルは、じつに重要な意味を持ってくる。
~中略~
 デン・フジタの商法では、10メートルは決して10メートルではない。10メートルは10キロメートルなのだ。
『頭のいい奴のマネをしろ』より)

 いまのアパレルは、人の流れがないところでお店を持っているんです。そこにどう呼び込もうかとしていますが、商品の価格帯が高いので、お客さんが少なくてもある程度の数が売れたらやっていける。

 でも、今度はとにかく人がくる店をつくってみたい。カフェとか飲食系のものはやっぱり回転していかないと採算ラインにのらない。じゃあ次こそは藤田田さんのマクドナルドの教えかもなと。

 最近、浅草の浅草寺を見に行ったんです。カフェを出したいなと思って。そこでぼくも人の流れに気が付きました。

 平日の昼間なのにものすごい数の人が仲見世通りにいる。で、歩いてみてわかったんですが、そこにいる人たちは自由に歩いているようで、なんとなくルートを歩かされている。見えない川の流れがあって、ぼくたちはそれに流されているに過ぎなかったんです。

 浅草といっても全域が繁盛しているわけではない。浅草のこちら側とあちら側で人の数が全く違ったりする。また、人がいる側だとしても、みんな片方にしか視線を向けていなかったりする。

 単純に「人がいっぱいるから」という理由で、浅草とか原宿に店を出そうとしてしまいがちなんですけど、そうした少しの違いを抑えていないと、期待通りのロケーションではなくなってしまう。

 藤田田さんの言葉に戻って、本の中にあった「10メートルは10キロと同じ」というのは、同じ銀座に出店するにしても、たった10メートル場所を外すだけで儲かる場所も儲からなくなる、という意味。これはすごく面白かったし、真理だなと思いました。

(第3回につづく)

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藤田 田

ふじた でん

「日本マクドナルド」創業

1926年大阪生まれ。旧制北野中学、松江高校を経て、1951年東大法学部を卒業。在学中GHQの通訳を務めたことがきっかけで「藤田商店」を設立、学生起業家として輸入業を手がける。1971年、米国マクドナルド社と50:50の出資比率で「日本マクドナルド(株)」を設立。同年7月、銀座三越1階に第1号店をオープン。そこからハンバーガー旋風を巻き起こし日本人の食生活を変えていく。「価格破壊」など革新的な手法を次々と展開した。のちに「日本トイザらス」も設立。2004年没。孫正義氏、柳井正氏ら、日本を代表する企業を率いる経営者たちに影響を与えたとされる。『ユダヤの商法』『勝てば官軍』『Den Fujitaの商法』など数々のベストセラーを残した。長く品切れが続いていたが2019年4月に完全復刊する。


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