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住む人と文化に触れた「松浦鉄道」佐世保旅

駅名は佐世保だらけ、地元学生、文化財、日本最西端?

■「佐世保」駅だらけ

中佐世保駅、両隣も佐世保づくし

 列車は加速しないうちに道路を跨ぐと次の中佐世保駅に停車する。2つの駅の間は僅か200m。路面電車を除いた普通の鉄道路線としては、筑豊電鉄黒崎駅前~西黒崎間と並んで、日本最短距離だ。国鉄時代は中佐世保駅しかなかったのだが、松浦鉄道になってから買い物客の利便を図って佐世保中央駅ができたようである。松浦鉄道は、国鉄時代に比べて、駅がやたらと増えたので、長距離を移動する人にはまどろっこしいだろうが、短距離乗車が多いであろう地元の人にとってはサービス向上となっている。

 列車は繁華街から住宅地へとさしかかる。佐世保の中心部にもかかわらず、トンネルが連続する。かつての軍港で現在では米海軍基地のある佐世保は雰囲気が横須賀に似ている。天然の良港は山が海岸まで迫っているので、こうした地形は当然なのだ。住宅地は斜面にも広がっている。規模も異なるし、電化非電化の違いはあるが、京急線の車窓に似たところがあるような気がしてきた。

車窓から見た佐世保の住宅地

 次は北佐世保駅と佐世保と名の付く駅が4つ連続する。ここで列車と行き違う。MR400形というやや古いスタイルのことなる車両だ。

 発車すると、幹線道路と佐世保川に沿って進む。山の田駅のホームにある壁にはカラフルで大きなイラスト画が掛けてある。地元の小学生の作品で、他の駅でも見かけた。地域密着を感じさせ微笑ましい。

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