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仕事が終わってもまっすぐ帰宅しない「フラリーマン」の心理

「フラリーマン」になぜ夫たちは共感するのか?

●一人の時間がほしいのは、パパもママも同じ

 家は居心地が悪い、という意見がある一方で、フラリーマンであることに罪悪感がある、と話すのは5歳のひとり息子を育てる誠さん(仮名・40歳)。
「恐妻家ではなくても、家に帰りたくないという人はたくさんいると思います。仕事が自分の時間という考え方もあるけど、自由時間ではないし、家に家族がいれば、一人になることはまず無理ですからね」(誠さん)

 仕事終わりに、漫画喫茶やカフェで寄り道をしているという誠さんだが「本当は妻も一人の時間がほしいはず」と、ため息をつく。
「専業主婦の妻は、それこそ四六時中家族のために働いているし、一人になれる時間もない。むしろ、ママたちのほうがサラリーマンよりも逃げ場がないんですよね。そうとわかっていても、自由な時間を作ってあげられていないのが現状です……」(誠さん)

 夫たちがフラリーマンになる第一の理由は「一人になる時間がほしい」から。じつは、この「一人になりたい」という声は以前取り上げた「ワンオペ育児」で悩むママたちのホンネと一致している。夫と妻のホンネの根幹には、同じ思いがあるのかもしれない。
 ただ、前出の誠さんのように妻のホンネに気がついている夫は、ごく少数ではないだろうか。

 同じホンネを持ちながら、すれ違うパパとママ。この「すれ違い」をなくすることができれば、夫婦が抱える不満解消の糸口になるかもしれない。
 次回は、パパとママの「すれ違い」について、精神科医の水島広子先生から心理学の知見に基づき解説してもらう。

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