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メガバンク3万人が仕事を失う。銀行員「大失職」時代

【銀行消滅】を岡内幸策氏が徹底解説1/3

■AIの導入で窓口業務や融資審査の銀行員も不要に

シズカ…でも、結局銀行員が失職したら、銀行そのものも危ないんじゃない?

岡内…先ほど「銀行はなくならない」と言いましたが、今後は間違いなく、各銀行の店舗がどんどん縮小されていくでしょう。最終的には現在の半分ぐらいになると思います。AI時代の銀行経営は顧客へのサービスが向上しなければ意味がありません。たとえば、利便性が格段に良くなったとか、信用度や信頼度が増したとか、新しいサービスが顧客本位であることが求められます。さらに、人材の高度化が求められます。特に、法人取引でのニーズ対応や個人取引のコンサルティング力が重要になってきます。

トオル…えー半分に! それは僕らも困ると思うんだけど。

岡内…店舗がなくなってわれわれが不便に感じることはあまりないと思います。今、各種取引はどんどん電子化されています。たとえば振込みも、わざわざ店舗に行かずともできるようになっていっていますから。スマホやAIの進化スピードはすごいものがあります。

シズカ…実店舗がなくなると、窓口業務の人たちも仕事がなくなっちゃいますね。

岡内…窓口だけではなく、融資の審査ラインやディーラー関係もAI化が進むので、彼らも不要になるでしょうね。電子化が進めばバックオフィスもいらなくなります。銀行員の仕事がなくなるのは避けられないんです。AIロボやAIスピーカーの活用がさらに進むでしょうね。

シズカ…先生の著書にも、2013年に英オックスフォード大学の研究グループが公表した「消える職業」に銀行の融資担当者が入っていたと書かれていましたね。

岡内…銀行員の失職は、日本に限らず、全世界的な流れです。極論を言えば、今後、大手銀行以外は不要な時代がくるかもしれません。地域金融機関は踏ん張りどころです。

トオル…じゃあ、銀行員の人たちは今後どうなるんですか!?

岡内…うーん、今からでも再就職先を探すのが賢明じゃないでしょうか?

シズカ…(ひどい)

第2回】【第3回】【4コマ編
※第2回は14日(水)、第3回は15日(木)より公開!

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岡内 幸策

おかうち こうさく

ディー・ディー・マイスター代表取締役社長。1956年生まれ。神戸大学法学部卒。富士銀行(現みずほ銀行)を経て、不動産証券化・REITの資産評価、担保資産等の価値評価、コンサルティングを行うディー・ディー・マイスター(株)を設立。『証券化入門』『デキる銀行員は数字を超える』『不動産ファンド 危機の構図』(いずれも日本経済新聞出版社)ほか著書多数。


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  • 2017.06.01