難聴や脳卒中が隠れているかも……<br />「本当は怖い耳鳴り」とは? |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

難聴や脳卒中が隠れているかも……
「本当は怖い耳鳴り」とは?

専門家が教える「耳鳴りの危険度」の見分け方

命の危険が潜んでいる「本当に怖い耳鳴り」とは?

 

 耳鳴りは「耳」が原因のものと「脳」が原因のものがあります。中でも脳に原因がある耳鳴りの場合は、脳卒中に伴って起こっている可能性があり、これこそが本当に「最も怖い耳鳴り」なのです。もちろん、脳卒中の発作が起こった場合は、耳鳴りだけを感じるということはありません。めまいがしてまっすぐ歩けない、立っていられなくなるという症状も現れます。

・手足がしびれて動かなくなる
・舌がもつれて、うまく話せなくなる
・物が二重に見える
・意識が薄れていく

 このような症状に気づいたら、早く病院(脳神経外科)を受診してください。多くの耳鳴りは、時間と共に消えていき、特に心配がいらないものですが、「そのうち治る」と放置してしまい、いつのまにか慢性化させてしまう人が多いのも実情です。慢性的な耳鳴りとなると、病院に通って治療を受けても治りにくく、「正しい治療」を受けないと、一生耳鳴りに悩むことになりかねません。耳鳴りは難聴に伴って起こることが多く、放置していると耳が聞こえなくなるリスクがあります。症状をこじらせて治りにくくなってしまう前に、専門医の診察を受けて「適切な薬の処方」を受けてほしいと思います。

KEYWORDS:

オススメ記事

渡辺 繁

わたなべ しげる 

医療法人社団一医会 耳鼻咽喉科渡辺医院 院長

1951年、東京都生まれ。岐阜大学医学部卒業。東大病院分院耳鼻咽喉科助手、JR東京病院勤務を通して、めまい、耳鳴り、難聴、いびきなど多くの症状に接し研鑽を積む。1988年に渡辺医院を開業。日本耳鼻咽喉科学会専門医の資格を持つ。日本耳鼻咽喉科学会、日本めまい平衡医学会、日本聴覚医学会、日本頭痛学会、日本気管食道科学会所属。めまい、耳鳴りのみならず、耳鼻科の切り口から危険な頭痛を見抜き、偏頭痛の治療を行っている。


この著者の記事一覧