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攻撃目標を絞らせない米軍の陽動作戦

レイテ沖海戦と栗田健男中将 第3回

 

 昭和19年(1944)10月10日、ハルゼー大将率いる4群の機動部隊から成る第3艦隊は、沖縄に大規模な空襲を行った。この大空襲で那覇は壊滅的な被害を受けた。大艦隊は矛先を台湾へ向け、12日から16日まで、日本軍の基地航空隊との間で台湾沖航空戦がくりひろげられた。大本営は空母11隻を含む17隻を大破したとの戦果を発表し、国民は湧きかえるが、これがまったくの誤報だった。アメリカ軍はほとんど無傷のまま戦力を温存した。沖縄、台湾への空襲は実は日本軍に対する陽動作戦だった。

アメリカ軍は泊地からマッカーサー大将率いる攻略部隊16万5000人を乗せた輸送船420隻が、キンケード中将率いる第7艦隊(157隻)に護衛されながらフィリピンへ向かっていた。

 17日、アメリカ軍レイテ湾口のスルアン島に上陸を開始した。翌18日、大本営は「国軍決戦実施の要域を比島(フィリピン)方面」と発令。連合艦隊は「捷1号」作戦発動を発令した。この作戦で、栗田には日本軍の起死回生を期待する大任が与えられた。

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