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那須大亮さん、梅崎司さん……移籍に思うこと。遠藤航「世界への大航海」

浦和・遠藤航連載第25回

■那須大亮さんに助けられた記憶

 正直びっくりしたのは、那須大亮さんの移籍でした。てっきり今シーズンも一緒にプレーするものだと思っていました。那須さんには本当に多くのことを学びました。以前にも書きました(「ポジション争いのライバルは、最大のお手本。那須大亮さんが見せる姿勢」)が、練習における姿勢はいつも「こうでありたい」と思わされるものでした。

 振り返って助けてもらったな、と思うのは2016年のリオ五輪あとのことです。サッカー人生における大きな目標であった五輪でグループリーグを突破することができなかった失意と初の移籍や、アジア予選からほとんど休みのない日程による疲れで僕は、心身ともに負荷を感じていました。これは想像した以上のもので、ピッチでのパフォーマンスも上がらない(「テグさんが涙を流した後……」遠藤航、リオ五輪からの再スタートとシンプルな答え)。
 ミシャ監督からは「今のままじゃ使えない」と明言されたこともありました。そんな状態のとき、ライバルである那須さんが試合に出ているのを見てとても奮い立たせられたのです。安定したパフォーマンスとチームを勝利に導くプレー。言い方はおこがましいのですが「安心して観ている」自分に、これではダメだ、競争に勝っていかなければいけないと鞭を打ってくれたような感覚でした。誰だって年齢を重ねていくわけですが、那須さんの姿勢こそが将来、僕が目指すべきものであると思っています。

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遠藤 航

えんどう わたる

浦和レッズ

1993年2月9日生まれ。神奈川県横浜市出身。

2008年に湘南ベルマーレユースへ加入すると、2010年には2種登録選手としてJ1で6試合に出場し1得点。翌年に、正式にトップチームへ昇格、主にセンターバックとして活躍する。各年代の日本代表にも招集され、リオ五輪を目指すU-23代表では主将を務め、リオ五輪代表出場権を勝ち取った。2016年シーズンより浦和レッズに移籍。



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