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実は新幹線から見える! 伏見城と岐阜城

外川淳の「城の搦め手」第52回

 さて、前回出題した「東海道新幹線[東京-新大阪間]の車窓から発見可能な天守の数は?」というクイズの続きです。

 拙書『車窓発見101番勝負』(ウェッジ)が刊行されてほどなく、以前からご縁がある藤井尚夫氏(http://www.sengokushi.com/)と会食する機会があり、「車窓発見の会」の名誉代表に就任していただいた。なお、車窓発見の会は、拙書の発刊にともない設立されたが、会員は、担当編集者と、私が高校時代に所属していた鉄道研究会の同級生に限定される。

 

藤井名誉代表「新幹線から伏見城の怪しい天守閣みえるよね」
歴史アナリスト=絶句

 その後、取材で京都へ行く機会があり、藤井名誉代表の指摘通り、駅かから4キロほど南の伏見城が確認できた。

伏見城模擬天守。映画撮影のため、外観が改装される

 車窓から発見可能なのは、彦根城の2キロ前後までと思いこんでいたところ、もう少し捜索範囲を広げると、3キロ離れた岐阜城も候補にあがった。ということで、位置的にわかりやすい金華山上の岐阜城を遠望したところ、天守を発見できた。

岐阜城天守

 考証的には疑問符だらけではあるが、濃尾平野を一望する立地環境にあり、展望台としては最適。

 さて、「東海道新幹線[東京-新大阪間]の車窓から発見可能な天守の数は?」という設問に対する解答は、小田原―掛川―名古屋―清須―岐阜―彦根―伏見以上の7棟ということになります。

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外川 淳

とがわ じゅん

1963年、神奈川県生まれ。早稲田大学日本史学科卒。歴史雑誌の編集者を経て、現在、歴史アナリスト。



戦国時代から幕末維新まで、軍事史を得意分野とする。



著書『秀吉 戦国城盗り物語』『しぶとい戦国武将伝』『完全制覇 戦国合戦史』『早分かり戦国史』など。



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