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ドローンの進化によるメリット・デメリットは?

シリーズ:3年後に結果を出すための 最速成長④

AIやロボット、Iotなどのテクノロジーの進化や、それに伴い将来なくなると予想される職業なども騒がれて久しい昨今。あなたは10年後の世の中がどのようになっているか、時代の変化にあわせてどう動いておくべきか、考えてみたことはあるだろうか。そのヒントを、赤羽雄二氏の著書『3年後に結果を出すための最速成長』の内容を再編集しながらシリーズでお届けする。第4回のテーマは「ドローン」です。

ドローンの圧倒的進化と普及

 ここ数年、ドローンの話題を聞かない日はありません。アマゾンがいつドローンで荷物配達を始めるのか、強い関心を持って見られていますし、世界中でドローンによる実証実験が始まっています。田畑や河川、海岸線、建設現場、鉱山などの状況把握、ビルや橋、大型風力発電機などの保守点検などが極めて容易になりますし、農薬散布などにももちろん使えます。

 ただドローンにはまだまだ多くの課題が残されています。航続距離が短い、自律飛行が 難しい、自律飛行でないと目的地に着かない、墜落しやすい、重い荷物を運べない、などです。

 今はほとんどが電動ドローンのようですが、少し距離を飛ばそうとすると、電池が画期的に軽量大容量になるまでは、エンジン駆動が必要です。自律飛行も不可欠で、現在地から指定した場所に自動で飛んでいく必要があります。

 アマゾンなど、物流センターから飛ばすと飛距離が大きすぎるので、大型トラックにたくさんの荷物とドローンを積み、近隣に行ってから次々にドローンを飛ばしてラストワンマイルをカバーしようという動きもあります。データネットワークにおいては、ラストワンマイルをどうカバーするかが長らく課題でした。ここにきて、ドローンが物流のラストワンマイルを解決するかも知れないというのは、非常に興味深い話です。

 墜落については、自律飛行システムの進化によって減ると思いますが、それでも誤動作や突風などによって何が起きるかわかりません。飛んでいる限り、事故の危険は当分なくならないと思います。

 重い荷物を運べない点は、簡単には改善のしようがないので、当分は軽量物に特化することになりそうです。その意味では、ロボットタクシーなどとの併用が鍵になりそうで す。

 ドローンについては、何かと話題になっていますが、どのくらいの重さのものを運べるようになったのか? どのくらい遠くまで運べるようになったのか? どのくらい事故が起きにくくなったのか? どういう用途が可能になったのか? などに注目しておくといいでしょう。

 
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赤羽 雄二

あかば ゆうじ

ブレークスルーパートナーズ株式会社マネージングディレクター。東京大学工学部を1978年に卒業後、コマツで超大型ダンプトラックの設計・開発に携わる。1983年よりスタンフォード大学大学院に留学し、機械工学修士、修士上級課程を修了後、マッキンゼーに入社。経営戦略の立案と実行支援、新組織の設計と導入、マーケティング、新事業立ち上げなど多数のプロジェクトをリード。マッキンゼーソウルオフィスをゼロから立ち上げ、120名強に成長させる原動力となるとともに、韓国LGグループの世界的な躍進を支えた。主な著書に『ゼロ秒思考 頭がよくなる世界一シンプルなトレーニング』(ダイヤモンド社)、『頭が真っ白になりそうな時、さらりと切り返す話し方』(KKベストセラーズ)、『入社3年塾』(三笠書房)等がある。


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