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川崎F 中村憲剛「タイトルが獲れないのは自分が原因だと……」今だから語れる苦悩

中村憲剛選手12月毎日更新 Q23 ついにJ1で優勝しました。川崎フロンターレとして初めてタイトルを獲得しました。タイトルを獲った率直な心境は?

優勝したから突き破れた“壁”

 個人的には、胸につかえていたものが取れたような思いでいます。獲ったからこそ言えることでもありますが、そのつかえていた栓がずっと「自分」だと思っていたんです。もともと、すべての責任を自分自身に向けることで力に変えてきた人間なので、これまでは、タイトルが獲れない原因も、試合に勝てない理由も、自分自身にあると思っていました。

 振り返れば、全部、僕ですからね。今、チームにいる若い選手たちは、過去のカップ戦決勝も、リーグ戦での優勝争いも経験してない。そのピッチに立っていたのは、いまや自分だけでしたから。言わないし、言えなかったですけど、どこかで自分の存在というものが足を引っ張っているのかなと考えたときは、一度や二度ではありませんでした。

 それを今回、J1で優勝することで乗り越えられたのは、本当に周りのおかげですし、みんなに感謝したいですよね。今シーズン、リーグ優勝を達成するまでの道のりでは、自分が先頭を走って突き抜けたわけではなく、一歩下がった位置にいて、周りが今まで超えられなかった壁を突き破ってくれました。それが何よりうれしいですし、これからの財産になる。

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中村 憲剛

なかむら けんご

プロサッカー選手。川崎フロンターレ所属(背番号14)。

1980年10月31日生まれ。東京都小平市出身。6歳のときに府ロクサッカークラブでサッカーを始め、小金井第二中学校、都立久留米高校、中央大学を経て、2003年に川崎フロンターレに加入。2016年、歴代最年長の36歳でJリーグアウォーズ最優秀選手賞を獲得。プロ15年目を迎えた2017年現在も、チームの中心選手として活躍中。


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