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中村憲剛 高校時代の恩師、そしてオシムからの金言

中村憲剛選手12月毎日更新 Q12 ここ最近で、指導者やチームメイトから言われて心に響いた言葉は?

自分を変えた恩師の金言

 それでいうと、僕はあまり周りから言われない人間だったかもしれません。というのも、人から言われる以前に、自分自身が自分のことをよく考えてきた人間であるように思います。プロに入ってからは、周りもそれを知っていましたし、もしかしたら、「こいつにいろいろ言ってもな……」って思われていたかもしれない(笑)。
 プロに入ってからは、自分で自分を何とかしなければという思いが強く、自分で考えて答えに辿り着くことのほうが多かったかもしれません。先輩たちからもいろいろと言われるけど、実はもう自分の中で答えが出ていたりとか。よくよく考えると、ただの生意気な後輩ですね(笑)。

 逆に今は、いろいろと経験も積んで、良い意味で聞く耳を持たないところもあったりします。誤解を招くと嫌なので、説明すると、自分からもいろいろな人に話を聞くには聞くんですよ。でも、その時点で自分の中に答えはあって、いろいろな人の意見を聞くことで、選択肢であったり、考えが変わりながらも自分自身の芯は変わっていないとでも言えばいいんでしょうか。

 その根幹にあるのは、都立久留米高校時代の恩師・山口隆文監督に言われたひと言があるからなんです。
「何でもかんでも、すぐに答えを求めるな。自分で考えろ」
 それが自分にとっての金言ですよね。そこから自分は変わったんです。

 あとは日本代表監督時代のイビチャ・オシムさんに言われた「考えて走れ」。高校時代からやってきたことだったので、その言葉を聞いて、すぐに日本代表にもフィットできた。本当にありがたいひと言でしたね。 

明日の質問は…〈Q13 オフの日は何をして過ごしているんですか?〉です。

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中村 憲剛

なかむら けんご

プロサッカー選手。川崎フロンターレ所属(背番号14)。

1980年10月31日生まれ。東京都小平市出身。6歳のときに府ロクサッカークラブでサッカーを始め、小金井第二中学校、都立久留米高校、中央大学を経て、2003年に川崎フロンターレに加入。2016年、歴代最年長の36歳でJリーグアウォーズ最優秀選手賞を獲得。プロ15年目を迎えた2017年現在も、チームの中心選手として活躍中。


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