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中村憲剛 変わらぬモチベーションの裏に学生時代の「劣等感」

中村憲剛選手12月毎日更新 Q6モチベーションを維持し続ける秘訣は何でしょうか?(後篇)

ベテランとなった今も活躍を続ける、川崎フロンターレの中村憲剛選手。そのモチベーションの根本には、過去の苦い思いや恐怖があるそうです。

劣等感が自分を律させる

 自分がプロになったときにはJ2だったこの川崎フロンターレが、J1に昇格したり、AFCチャンピオンズリーグに出場したり、それこそリーグ優勝をしたり。個人的には2006年に日本代表に選ばれたり、昨年はJリーグ最優秀選手に選んでもらえたりと、その都度刺激はありました。思い起こせば、勝てない時期や苦しい時期もモチベーションになっています。その中で中村憲剛という選手がどうやって抗っていくのかが重要で。

 若いときには、監督やコーチ、さらには先輩から叱咤激励されることで勉強することができましたが、今は自分が年長者になり、言われる機会も減りましたよね。その中で、ここ数年は、自分で自分を律する、または自分で自分を探していく作業へと切り替わってきました。

 37歳になり、ベテランと言われる年齢になって久しいですが、自分で自分を律することの裏には、学生時代まで日陰を歩いてきたという劣等感が、意外と根深く残っているんですよね(苦笑)。

 

 自分が、ここでもういいやと思ってしまえば、簡単に落ちていく。誰にも相手にされない怖さとでも言うか、そこは自分が一番よく知っている。だから、そうならないためにも、自分は試合に出続けるしかないんです。

 試合に負けて悔しかったり、自分のプレーが不甲斐なかったときに、それを覆すのも、挽回するのも結局は自分。だからこそ、やるべきことをやらずに落ちていく、もしくは逃げるというのは、自分の中で“なし”なんですよね。

明日の質問は…〈Q7勝利後のSNSの更新スピードが話題です。選手にとってのSNSの活用法と重要性を教えてください! 〉です。

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中村 憲剛

なかむら けんご

プロサッカー選手。川崎フロンターレ所属(背番号14)。

1980年10月31日生まれ。東京都小平市出身。6歳のときに府ロクサッカークラブでサッカーを始め、小金井第二中学校、都立久留米高校、中央大学を経て、2003年に川崎フロンターレに加入。2016年、歴代最年長の36歳でJリーグアウォーズ最優秀選手賞を獲得。プロ15年目を迎えた2017年現在も、チームの中心選手として活躍中。


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