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花火師が教える、花火が最も美しく見える「距離」とは?

数字で見る花火の不思議②

豆知識を知っていれば、花火大会をより深く楽しめて、きっと自慢もできる!! そこで今回は、『一個人』2017年8月号の特集「ちょっと不思議な日本の『祭り』大百科」より、“数字”で分かる花火の雑学を、花火師の資格を持つハナビスト・冴木一馬さんの解説でお教えします。
 

 
花火を見るのにちょうどいい距離は

約350m

 せっかくの花火大会だからベストポジションで見たい!! 冴木さんいわく 、「打ち上げ地からの距離が350m、顔を60°くらい上げて見られる場所が、花火をもっとも美しく、そして光と音が到達する距離感のバランスもいい」と評価。近すぎると首が疲れるし、遠すぎると音が遅れて聞えてくる。ぜひ今年から活かしてほしい。
 

個人で花火を打ち上げてもらう値段は5000円~

 大会の花火は、地方自治体や企業の提供だけではなく個人でも可能。打ち上げ前にメッセージをアナウンスする「メッセージ花火」もあり、お祝いや感謝の贈り物、プロポーズにも活用されている。相場は約5000円~。
 

花火の基本色は7色

 濃淡の差はあるものの基本は、紅(花火界では赤を紅と称す )、青、黄色、緑、紫、銀(ナイヤガラに使用)、金の7色。近年は橙色など、独自の色作りをしている花火屋も登場している。
 

花火文化がある国は

約30カ国

 花火のルーツはBC200年頃、古代中国での硝石(黒色火薬の材料の一種)の発見とされ、花火は武器利用と共に発展。世界中へと広がった。だがアフリカや中東にはその文化が根付かなかったようだ。その中でも日本は、世界一の花火技術を有する。

『一個人』2017年8月号より構成〉

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冴木 一馬

さえき かずま

ハナビスト 大阪観光大学学外研究員



山形県鶴岡市出身。花火師の資格を持つハナビスト。報道カメラマンを経て世界各地の花火を記録し、歴史や文化の研究を重ねている。著書に『花火のふしぎ』(SBクリエイティブ)など多数。


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