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幕末の風雲に短い生涯を捧げ、奇兵隊を創設した天才的指揮官・高杉晋作

歴史上の人物を四柱推命で鑑定! 第19回 ~高杉晋作~

高杉晋作『幕末志士物語』(国立国会図書館蔵)

・主星「偏印(へんいん)」:知性の星
 アイディア、ひらめき、企画力に長けており、学校の勉強以外が得意な頭のいい星。外国に興味があり、放浪生活も好き、個性的で飽きっぽい性格でもある。
 晋作は、頭がよかったようであるが、文学にはさほど興味を示さなかったようで、交渉や行動で結果を出したらしい。松下村塾に入塾して間もないある日、塾中で禁煙の議が起こり、晋作は16歳ですでに3年の喫煙歴があったにも関わらず、禁煙同盟に参加。その覚悟のほどを「煙管を折るの記」と題して吉田松陰先生に呈したという。松下村塾の塾中でアッという間に頭角を現し、その成長ぶりに松陰も大層驚いたという。

 また、海外に興味があったのだろう。安政6(1859)年、晋作は「翼あらば 千里の外も飛めぐり よろつの国を 見んとしそおもふ 」という歌を詠み、世界中を見て周りたいという願望を込めている。その後、夢は実現。上海視察が叶い、アヘン戦争の敗戦で欧米の植民地のようになってしまった中国を目の当たりにしている。この経験がさらに晋作を尊王攘夷思想へ駆り立てたのだろう。下関戦争の後の講和を任され、イギリス、フランス、オランダ、アメリカに彦島租借を迫られた際、植民地にはさせまいと頑として受け入れずうやむやにして回避している。古事記を語ったとも伝わるが、これも晋作のアイディア、機転の賜物だろう。
   
・「偏官(へんかん)」:行動力の星

 思い立ったら即行動の行動派タイプ。攻撃的な星でもある。いわゆるガツガツタイプ。

 後先を考えずに行動するのがこの星の特徴であるが、この星を2つ持っていることもあり、晋作の性格の象徴だろう。当時、重罪だった脱藩を5回も行っている。亡命や脱走騒ぎを次々に起こした危機感からか、嫡男であるにもかかわらず、高杉家には2人の養子が迎え入れられたという。

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妃萃(本名:油川さゆり)

ひすい

青森県八戸市出身。慶應義塾大学 社会学研究科 教育学専攻 修士課程修了、同研究科 同専攻 後期博士課程在学中。2013年鳥海流・鳥海伯萃より四柱推命の指南を受ける。これまで500人以上を鑑定。多数の弟子を輩出。

元放送局報道記者。フリーアナウンサーとして、BS11の番組にレギュラー出演しているほか、ナレーターや司会として活動中。日本の歴史、伝統芸能を伝えるため、歴史勉強会、その他イベントを主宰。自身も大和言葉、辞世の句、武田氏と油川氏等について講演活動を行う。合同会社真己、共同代表。また、2016年6月から「カミムスヒ」というソングユニットで歌手活動を開始。手話検定3級、ホームヘルパー、視覚障害者ガイドヘルパーの資格を持ち、社会福祉活動に積極的に携わる。


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