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摂りすぎると太る。でも大切な動力源。ダイエットの鍵をにぎる「糖質」の正体とは?

糖質制限ダイエットを徹底解剖①

「例えば、体重60kgの人が8km走ると、消費エネルギーは500kcal程度です。意外と少ないんです。ところが、さっきも言ったように脂肪は1g当たり9kcalのエネルギーを持っています。体脂肪を減らして体型を整えたいのであれば、これはあくまでの単純計算ですけど体重1kgを減らすのに9000kcalも消費しないといけない。8kmのジョギングを18回もやらないといけないことになります。これが現実的な数字でしょうか。だったら糖質の量を上手くコントロールして、余らせないようにするほうが体脂肪を減らすにはいいというのが、糖質制限の基本的な考え方なんです」(同)

 それに運動は慣れると、効率よく動けるようになってくる。楽に長く動けるようになるということは、体力がついてきたと同時に、消費カロリーも落ちるということを意味する。最も顕著な例が水泳だ。25mでもやっとという泳ぎが下手な人は、最初はかなりエネルギーを使うことになる。ところが水泳教室などに通ってフォームがきれいになると、効率よく水を捉えられるようになるので、大したエネルギーを使うことなく、楽に泳げるようになる。

 よく、「趣味で水泳をやっているのに全然痩せないんです」という人がいるが、上手くなればなるほど、“省エネ”の体になっていくのだ。

「長距離の水泳やランニングといった有酸素運動は、少しのエネルギーでたくさん動ける体を作ります。それ自体はいいことなのですが、運動していることに安心して食べ過ぎてしまうこともありがちです。それで結局、カロリー過多になって、良くてプラスマイナスゼロで体脂肪が減らない。最悪の場合は太ってしまうということにもなりかねません」(同)

 だからこそ糖質の摂取を抑えるというわけである。しかし、糖質を減らした分、タンパク質はもちろん、脂質もしっかり摂るようにしないと、栄養のバランスが崩れてしまう。そのあたりに注意が必要だ。

「糖質摂取を控えて減らしたエネルギーを、どこで補うかという発想が大切です。糖質を摂るとインスリンという物質が分泌されます。インスリンは臓器の細胞でエネルギー合成するホルモンで、エネルギーが必要な臓器や筋肉へ糖を取り込ませるんです。この仕組みで血糖値が一定に保たれるのですが、余った糖質はどんどん取り込まれて体脂肪として蓄積されるというわけです。さらに良くないのは、インスリンが分泌されている時に脂質が一緒にあると、それまで取り込まれて体脂肪になりやすくなるんです。コマーシャルで、“美味しいものは脂肪と糖からできている”というのがありますが、まさにそれが太りやすい状態なんです」(同)

 糖質は体を動かすために必要不可欠な栄養素。しかし、太りやすくなる反応を引き起こす、インスリンを分泌させるトリガーにもなっている。食べ方を考える必要があるのだ。

 では、どんな食べ方をすれば太らないのか、そして痩せやすくなるのかは、次回で解説していこう。

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~プロフィール~

1982年生まれ。株式会社rrinato代表取締役。大手フィットネスクラブを経て、2009年「rinato」(加圧トレーニング&ピラティススタジオ)を東京・恵比寿にオープン。トレーニング至上主義に疑問を感じ、栄養学を学び、健康的に理想の身体をつくるための食事指導に力を入れている。主な著書に『ダイエットは運動1割、食事9割』(ディスカヴァートゥエンティワン)、『味覚を変えればやせられる』(大和書房)など。


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