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15年連続増収を達成した社長「私の会社では賢いパートさんがおバカな社員を動かしています」

希代の経営者が語る、右肩下がりの時代を生き抜く働き方改革 第4回

90%近くのパート・アルバイトが武蔵野に満足

 従業員アンケートを取ると、90%近くのパート・アルバイトが武蔵野に満足していることがわかります。ですが、それでも、会社に対する不満はなくなりません。アンケートは、無記名(匿名)のため、不平不満のオンパレードです。

 集計結果は、政策勉強会で説明をしていますが、アンケートに書かれているコメントを読んでいるうちに、具合が悪くなることもあります(笑)。

 フィードバックするときに大切なのは、できないことは、はっきりと「できない」と答えることです。普通の社長は、それができない。

 私は、「それはダメだ、今はできない」とはっきり言います。もちろん、すべてを「NO」とつっぱねることはありません。10個のうち8個は「NO」と言いますが、2個はOKにしています。

 社長が知っておかなければいけないのは、業務改善が進むと、パートさんの中には、「ブルーになる人(気落ちする人)」がいるということです。

 業務改善をしていくと、「私の仕事がなくなるのではないか」と不安になるパートが出てきます。就活生も同じで、「内定がない人はブルー、内定がある人は“この会社でいいのか”ってブルー、どっちもブルー」です(笑)。

 業務改善をしても仕事は減りません。なぜかというと、業務改善をすると業績が上がるため、仕事が「横」に増えるからです(仕事の絶対的な量が増える)。そのことをしっかり説明しておけば、会社のしくみが変わっても、パートさんは安心して仕事に取り組むことができます。

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小山 昇

こやま のぼる

株式会社武蔵野代表取締役社長。1948年、山梨県生まれ。東京経済大学卒業後、日本サービスマーチャンダイザー株式会社(現在の株式会社武蔵野)に入社。一時期、独立して株式会社ベリーを経営していたが、1987年に株式会社武蔵野に復帰。1989年より社長に就任し、現在に至る。「大卒は2人だけ、それなりの人材しか集まらなかった落ちこぼれ集団」を毎年増収増益の優良企業に育て、日本で初めて「日本経営品質賞」を2度受賞。著書に『強い会社の教科書』『残業ゼロがすべてを解決する』(ともにダイヤモンド社)など多数ある。


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