島根「鯖街道」の町・雲南で こだわりの名人が焼く、ブラック&ゴールドな絶品「焼き鯖」 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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島根「鯖街道」の町・雲南で こだわりの名人が焼く、ブラック&ゴールドな絶品「焼き鯖」

〈サバジェンヌの 日本全国ごちそうサバです!①〉

 多いときにはひとりで1日100本焼き上げるという、2代目の藤原啓嗣さんの焼き鯖へのこだわりはなみなみならぬものがある。なにせ、串からハンドメイドだ。


藤原さんがコツコツ削った串。焼き鯖用の串を作る業者もいるが、「マイ串」でなければダメ、だそう。

 山に入って孟宗竹を伐採。さらに「薄さ0.6センチを基準にナタで削ります」。長さはサバのサイズも配慮して、数種類を制作。恐るべし、サバ工芸。


藤原啓嗣さん。もちろん、サバ好き。「焼きたてより、しばらく置いて脂を落としたものがおすすめです」

 刺し方にももちろんのこと、こだわりがある。背開きにしたサバを、閉じるようにして中骨に沿ってていねいに縫う様にして刺す。厚みを均等にして、焼いたときに全体の火の通りにムラがないように仕上げるためだ。一見簡単そうに見えるが「できるようになるまで、最初は大変でした」と藤原さん。この刺し方にするのは、藤原さんが目指す「焼き鯖の姿」があるからだ。
「まっすぐにしたいんです」(キッパリ)。
 これが藤原鮮魚店の正しき焼き鯖の姿。「店によって焼く人のこだわりはいろいろあると思いますが、先端から尾までピシっと!力強く!まっすぐに仕上げることを目指しています」

背開きしたサバに串を打つ。藤原さんのお父さんから受け継ぎ、自分なりに改良したという匠の技。

「鮎の登り串」状態ではダメなのだ。

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