世界一奪還へ、侍ジャパンに「熱さ」をもっと。欠かせない男、松田宣浩の存在 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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世界一奪還へ、侍ジャパンに「熱さ」をもっと。欠かせない男、松田宣浩の存在

世界一奪回へ、ステージを掛け上がる侍ジャパンに「熱さ」を。

ペナントレースではできない応援ができる侍ジャパンの魅力

 やま~だてつと! と声を張り上げ、「夢へと続く道」でテンションを高める。
 豪快な一発を願い「ホームランかっ飛ばせ筒香!」と目いっぱい叫ぶ。
 ソフトバンクの松田宣浩が本塁打を放てば、「熱男!(アッツォ~!)」と拳を振り上げる。

 ペナントレースではできない応援も、国際大会ならば胸を張ってできる。
 俺たちも侍ジャパンなんだ、と。

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で、日本は2次ラウンドまでホームの東京ドームで戦う。侍ジャパンの世界一奪還を切望するファンがひとつになり、想いを応援歌や声援で体現する。
 実にいい。だからこそ、少しだけ温度差も感じてしまうのだ。

 選手たちも、もっとファンに乗っかっていいのではないだろうか――。

 WBCは野球の「真の世界一」を決める、4年に一度のビッグイベントだ。2013年の前回大会では準決勝で敗退し3連覇を逃しているだけに、チームは「是が非でも優勝」と並々ならぬ覚悟で大会に臨んでいるし、戦いぶりからもそれは十分に伝わってくる。

 真剣勝負の舞台だから悲壮感があっていい。だがもっと、プレーに対して感情をむき出しにしてもいいのではないだろうか。無論、それが喜びの表現であればベストである。安打や本塁打、得点シーンだけでなく、バントや守備でのアウトひとつでもベンチから乗り出すくらい、全身でもってチームメートを鼓舞し、称える。極端くらいがちょうどいい。そうなれば、士気だってより高まるだろう。
 事実、侍ジャパンにはそういう姿勢を、身をもってけん引できる選手がいるのだ。
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田口 元義

たぐち げんき

1977年福島県生まれ。元高校球児(3年間補欠)。ライフスタイル誌の編集を経て2003年にフリーとなる。Numberほか雑誌を中心に活動。試合やインタビューを通じてアスリートの魂(ソウル)を感じられる瞬間がたまらない。現在は福島県・聖光学院野球部に注目、取材を続ける。


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