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手掛けた広告は500本以上!
人気コピーライターが“惚れた”3冊

”作る人”の書棚 第2回

 コピーライターの仕事は、短い言葉で商品の魅力を的確に伝えること。

 

「僕はよく、これまでの方法論とは違うこともします。たとえば一番目に触れる文字は“名前”だから、名前を変えちゃえ! とかね。人の気持ちの掴み方が天才的なのも好きで、宗方コーチにも憧れました。天才プレーヤーよりも天才指揮官の方が好きなのかも」

 

2冊目は、まさに天才。人気作家、伊坂幸太郎のデビュー作を取り出す。

 

 

「伊坂さんの言葉はコピーライターの感覚にすごく近い。例えば『オーデュボンの祈り』の中にある“夜景”について書かれた一説。まったく光がない海を見て『これが本当の夜景だ』と。僕らは夜景を光で表現する。でも、伊坂さんは、夜景とは夜の景色。だから暗い。暗い中にも淡い海の光や月明かりがあり、このことを夜景と呼ぶんだと」

 

 言葉が持つ本当の意味を気づかせてくれる作家。広告業界にもファンがく、彼が紡ぐ一行一行に胸を踊らせる。

 

「しかも、お会いすると普通の感覚を持たれた人なんです。よく広告は一歩先を見ながら作ると言いますが、僕は半歩後ろ、実際にモノを買う人の姿を想像して作るくらいがちょうどいいんじゃないかなと思ってる。そういう意味でも広告に一番大事な茶目っ気やいたずら心があり、読者のことを考えた上で内容もおもしろい伊坂さんは、僕の憧れの人です」

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