「踊り手の魅力を引き出すことができる」のが振付師の醍醐味だと語るMIKIKOさん。振付も洋服と同じように、「似合う・似合わない」があるんだとか。

「あの山を目指すときの目をしてみて」物語のように伝えることも

 踊り手に振付を渡したときに、その人が「踊りに入り込めているのか、入り込めていないのか」を見極めることが大事だと思っています。洋服と同じで、「自分が似合っていると思うか、思っていないのか」で、踊り手のテンションがまったく違ってしまう。振付の練習は鏡に向かってひたすら作業をするものなので、鏡に映ってる自分がかっこいいか、かっこよくないかで気持ちが入り込めるかどうかも変わってくるんでしょうね。それは振りの良し悪しによることもあるので、新しい振りを渡したときに「この子、この振りもらってテンション上がってるかな?」って気にしてます。

撮影/杉田裕一 [POLYVALENT]

 稀に、私が用意していった振付がその人に似合わない、ということがあって。自分に似合っていると思っていないと、動きがぎこちなくなるし、踊ってる本人が「変だな」と思うと、見る側の心も動かせない。
 ただ最初は難しくても練習すれば絶対似合うようになることももちろんあるので、その見極めが重要です。どうしても似合わないときは躊躇せず、振りを減らしたり、動きを修正するようにしています。
 踊り手への伝え方も重要です。想像力に訴えかけるような伝え方をするとうまくいくことが多いですね。例えば、「あっちのほうに、ものすごく高い山が見えるんよ。そこを目指しているときの目をしてみて」というように、物語のように伝えることもあります。また、普段の会話の延長として「◯◯ちゃん、喋ってる時にこんな仕草をするでしょう。あの感じがいいんだよね」というような伝え方をすると、瞬時に理解してくれたり。とくにBABYMETALのメンバーは想像することが大好きで頭が柔軟なので、そうした説明の方法ひとつで、一気に踊りが変わってしまうこともあります。振付というのは、踊り手の想像力も必要とされることなんですよね。

明日の第七回の質問は、「Q7.女性の振付にこだわっている理由は?」です。