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知識が成長を邪魔する? 知識のミニマリズム

「最小限主義の心理学」不定期連載第6回

 人類を成長させるもの

 知識を蓄え、次世代に引き継ぎ、人類は発展してきた。

 それがなければ、人類は月になんて行けなかった。

 では、個人で考えるとどうだろう。一人ひとりの人間は、発展してきたのだろうか。

 記録でみると100メートルの世界記録が更新されたり、水泳もどんどん速くなっている。

 野球もサッカーも、昔の人より上手いのかもしれない。

 ただ、足の速いDNAはあっても、速くなった体はDNAに刻めない。

 個人で成長させるものは、個人の人生とともに終わる。

 それまでに、歩き方、話し方、スポーツ、語学といった知識よりも反射神経 が優先されるものは多くある。

 大人になればなるほど、知識で勝負しようとする。

 そして体は衰えていく。

 知識が必要なものと、そうでないものを見極め、完璧にする部分と完璧にしない部分を持つ。

 それが個人には必要だと言える。

 

 都政においても同じだと考えてほしい。

 知識を溜め込んだ完璧主義の都庁には、ゆるさも必要なのだ。

 都知事は多摩地域にも興味があるようだが、多摩・奥多摩は自然が魅力。都心は完璧主義で結構だが、武蔵野・三鷹から西はゆるやかな生き方と自然を守ることを忘れないでほしい。ビルが建つような経済発展はいらない。

 自然は知識ではなく、感じるもの。本能や反射神経を刺激してくれるものなのだ。

 

 少し話がそれたが、40過ぎた私の体も、もう少し本能的に反射的に、動かさないといけないと、書きながら感じるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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沼畑 直樹

ぬまはた なおき

ミニマリスト。テーブルマガジンズ代表。元バックパッカー。

2013年、「ミニマリズム」「ミニマリスト」についての記事を発表し、佐々木典士氏とともにブログサイト≪ミニマル&イズム(minimalism.jp)≫をたち上げる。 著書は、小説『ハテナシ』、写真集『ジヴェリ』『パールロード』(Rem York Maash Haas名義)など。


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