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車上にコンドーム…高齢者ストーカーの恐怖

「死ぬまで現役」の果てに…

ゲートボールや盆栽にいそしむイメージの高齢者だが、
とくに70歳以上の高齢者によるストーカー行為が増加している。
5年間で250%増の実態とは。門倉貴史著のベスト新書『不倫経済学』より紹介する。

ふられて「殺す」と逆ギレ

 2015年10月、東京・世田谷区在住の78歳の無職男性が女性への脅迫容疑で逮捕されるという事件が発生した。
 老人に脅迫された相手は、なんと20代の若い女性だった。この女性は世田谷区の喫茶店で働いており、男性はこの喫茶店の常連客という関係。
 女性を気に入って、喫茶店に通い詰めているうちに、いつのまにか妄想が膨らんで女性も自分のことが好きだと勘違いしてしまったらしい。
結婚の申し込みを書いた熱烈なラブレターを路上で手渡したのだが、(当然のことながら)女性は怖くなって封も切らずにその手紙を返却してしまった。
それに腹を立てた男性が女性を「ぶっ殺してやる!」と脅迫したという。

 

 

5年間に1・8倍に増加した高齢者のストーカー犯罪

 また、2015年4月には、茨城県に住む70歳の男性が、
30代の女性に対して、女性の車のボンネットに使用済みのコンドームを置くなどのストーカー行為をしたとして逮捕された(ストーカー規制法違反)。

 高齢者といえば、ゲートボールや盆栽など自分の趣味に打ち込んで、のんびりと余生を過ごしているというイメージが強いが、そうしたイメージとは裏腹に、近年では高齢者ストーカー(特定の人に対する好意の感情、あるいはその好意がかなわなかったことに対する怨念の感情によって、つきまとい・まちぶせ・押しかけや無言電話などをする人のこと)が目立って増えている。

 警察庁の資料によると、60歳以上の高齢者によるストーカー犯罪は、2009年時点の1191件から2014年には2199件へと5年間に1・8倍にも膨らんだ。とくに70歳以上の老人によるストーカー行為の増加が顕著で、60歳代のストーカー犯罪が過去5年間で1・7倍に増えたのに対して、70歳以上では2・3倍に膨らんでいるのだ。

『不倫経済学』(門倉貴史)より一部抜粋

 

 

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