片桐仁、ドラマ「99.9」の役作りのために弁護士事務所へ |BEST TiMES(ベストタイムズ)

BEST TiMES(ベストタイムズ) | KKベストセラーズ

片桐仁、ドラマ「99.9」の役作りのために弁護士事務所へ

片桐仁さん30日毎日連載 Q2.お芝居での役作りはどのようにされていますか?

個性派俳優として活躍中の片桐仁さん。その役作りの秘密とは?

 

“パラリーガル”の役どころつかめた取材「行ってよかった」

写真/花井智子

 僕は台本のセリフをそのまま喋るっていうスタンスなんですよ。で、現場で監督や演出家と相談しながらキャラクターを付け足していくっていう感じですね。
 ドラマだとシーンごとに細かく撮影していくので、セリフを喋ったらカットが入って、また次のシーンのリハーサルをやって本番……みたいな流れで進んでいくから、「あんまり役を作りすぎちゃうと嘘っぽくなっちゃうのかな?」とは思っていて。
 ただ、今出演させてもらっている『99.9 刑事専門弁護士』(TBS系)は、今までのドラマと全然違ったんです。ドラマや映画って、クランク・インの前に共演者のみなさんと集まって台本を読む作業があるんですけど、「99.9」の現場はその本読みが早い段階から2、3回あったんですね。そこで出演者のみなさんと、「こうしたほうがいいんじゃないか?」とかたくさんディベートできたっていうこともあるんですけど。あと僕、初めて役作りのための取材に行ったんですよ。
「99.9」で僕が演じさせてもらう役はパラリーガルっていう、弁護士助手のような立ち位置で。弁護士になるために法科大学院に通いながら、インターンみたいな形で行く人が多いみたいなんですけど、そういう人が存在すること自体よくわかっていなかったんで、弁護士事務所に取材に行かせてもらったんですね。
 弁護士になるためには、民法、刑法とか法律を山ほど覚えないといけないのは当たり前なんですけど、その量が絶対的に多いんですよ。それこそ、現役で司法試験に合格するためには1日18時間くらい勉強しないとダメらしくて。僕が取材させてもらった弁護士さんも「30歳くらいで弁護士になれた」と言っていたんで、5、6回は落ちているんですよ。
 「弁護士でも同じ人間」ということが分かったし。行ってよかったです。最近では、撮影現場で監督さんから「このシーンはどうしましょう?」と意見を求められたりするし、それ相応のスキルが求められてきたというか。お芝居を始めた頃はボーッとセリフを喋っているだけだったんですけど、「そうじゃないんだ」ってやっと気づきました。僕、もう42歳なんですけどね(苦笑)。

 

明日の第三回の質問は「Q3.共演して刺激を受けた俳優はいますか?」です。

KEYWORDS:

オススメ記事

片桐 仁

かたぎり じん

1973年生まれ。多摩美術大学卒業。在学中に小林賢太郎と共に「ラーメンズ」を結成。以後舞台を中心にテレビ・ラジオで活躍。TBS日曜劇場「99.9 刑事事件専門弁護士」(http://www.tbs.co.jp/999tbs/)、TBSラジオ「エレ片のコント太郎」(土27:00~)(http://www.tbsradio.jp/elekata/)やNHK Eテレ「シャキーン!」(月~木7:00~)(http://www.nhk.or.jp/kids/program/shakiin.html)などに出演。俳優業の傍ら、粘土彫刻家としても活動しており、講談社「FRIDAY」で月一連載中。5月からは全国10ヶ所のイオンモールで個展「ギリ展」(http://giriten.com/)を開催予定。


この著者の記事一覧

RELATED BOOKS -関連書籍-

親子でねんど道 (コドモエBOOKS)
親子でねんど道 (コドモエBOOKS)
  • 片桐 仁
  • 2016.04.27