乃木坂46・西野七瀬ロングインタビュー<br />「私のなかの小さな自信」 |BEST TiMES(ベストタイムズ)

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乃木坂46・西野七瀬ロングインタビュー
「私のなかの小さな自信」

STREET JACK5月号の表紙を飾る乃木坂46・西野七瀬が語る、珠玉の5000字インタビュー

「はじめは『イヤだ』っていうのが大きかったけど、でもだんだん、そうじゃなくなりました。最初は『ぐるぐるカーテン』の選抜のときに隣にいた子が、次の『おいでシャンプー』では選抜から居なくなって…、自分は2枚目で選抜に残れるとは思ってなかったのに、なんでだろうって思って…。そこまで『次のシングルに入るために何かしなきゃ』って、あんまり思ってなかったんです」

――当時、何か頑張っていたことってありますか?

「まずできることからということで、ブログですね。1日に何回か更新したり。お母さんにも言われたんです。『シングルで選抜に入れてもらってテレビに出してもらえてるけど、何もできてないことわかってるでしょ? だったら自由にできるブログで頑張りなさい』って」

――お母さん、すごく良いアドバイスをくれるんですね(笑)。そうやって、少しずつ『上を目指すこと』をはじめたんですね。ちなみに今、西野さんは個別握手会の人気がすごく高いと言われていますけど、当時、握手会について何か考えていたことってありますか?

「はじめは…知らない人、初対面の人と握手をするっていうことが慣れなくて。何を話していいのか、そういうことが特にできないタイプだったんです。できる子は、円滑に詰まることなく話してるんですよ。でも、いつからか考え方…っていうか意識が変わったんです」

――どう変わっていったんですか?

「私にとっては何千人の方との握手ですけど、その人にとっては、私はひとり。他のメンバーのレーンに行ったとしても、その時間は私ひとりとの握手じゃないですか。だから…〝ただ、大事にする〟って思ったんです。すごい単純なんですけど(笑)。別にそれまで大事にしてなかったわけじゃないけど、やっぱり気づけてない事とかもたくさんあったんですよね」

――〝ただ、大事にする〟。単純ですが、奥が深い。具体的には、どう大事にするようにしたんですか?

「普段接してる人もそうなんですけど、ちゃんと相手の話を聞くときって、表情も気をつけるじゃないですか。それを心がけました。…実は、それ、普段の生活の中では、すごく苦手なんですけど…(笑)。でも、『握手の時だけは、人見知りじゃない自分にしよう』って思ったんです。『握手に来てくれる人にだけは、明るい自分を見せよう』って。当時の私って、全然明るくなかったし、メディアに出ても明るいイメージは全然なかったと思うんですよ」

――たしかに。『乃木坂って、どこ?』に出ても、大体、泣いてました。

「本当に泣き虫で。自分自身もファンの方も、そんな私をあんまり好きになれない感じだったんです。多分。中には、『すぐ泣いちゃう感じが好き』っていう人も、少人数はいたんですよ。それは良かったって思ったんですけど、それじゃあダメだ、それに甘えちゃダメなんだって考え直したんです。『握手会は、笑顔で』って。あと、お母さんが『せっかく来てくれるファンの方が喜ぶことをしたら? 何回か休憩があるんなら、服を着替えたら?』って言われたんですよ。で、最初は言われるままに着替えを持っていって、やってみたんですけど、ファンの方がすごく喜んでくれたんです」

――たしかに、服が違うっていうのは、ちょっと嬉しいかもしれません。

「そうなんです。で、それからファンの方の喜ぶ顔が見たくて、個別握手では、毎回休憩ごとに着替えるようになったんです。今、乃木坂46で服を着替えるのは、みんながやるようになったんですけど」

――今の話聞いて思ったのが、「自分に興味を持って来てくれた人には、特別な自分を見せよう」っていう努力をしていたんですね。

「そうですね。大事にしたいから。…私って、昔から本当に自信がなくて。口癖で『私みたいなものに…』ってよく言っちゃってたんですよ。でも、ブログで『その〝私みたいなの〟って言わないで。〝私はかわいくないです〟とかも言わないで。自分たちが大好きな、なーちゃんを否定しないで』『オレたちも否定されてるみたいだし』って。それが本当に嬉しかったんです。それからできるだけ言わないようにしています。完全にはまだ無理なんですけど」

――以前のインタビューで『気づいたら片思い』でセンターに立ったとき、「嬉しさはなかった」と言っていました。「センターに立つこと。センターの西野七瀬になること」はイヤではなかったですか?

「やっぱり『イヤ』とは言えないと思っていたし、それはグループの事でもあるから。そこで、自分だけの気持ちで勝手にそういうことを言う自分もイヤだったんです。…だから、センターにちゃんと立ち向かいました。その中で、少しずつ変わっていったんだと思います」 

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