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信長の娘と北陸新幹線開業―前篇

外川淳の「城の搦め手」第113回

 ちょっとでも時間ができたら、旅に出るという基本姿勢は維持されている。「BEST TIMES」に書く素材は、たくさんあるのだが……。
 金沢城を初めて訪れたのは、1981年1月2日のこと。上野駅から夜行急行「えちぜん」に乗車して夜明け前の金沢駅で下車。
 高校生から大学生にかけては、周遊券を活用。夜行急行の座席であれば、新規料金がかかることはなく、リーズナブルに旅をすることができた。
 この旅では、金沢城を探査したのち、富山から高岡本線を経由して名古屋に出て新幹線で帰還の予定だった。
 だが、大雪で高山本線が遅れ、高山市内での宿泊という予定変更を強いられた。予定外の宿泊によって新幹線代がなくなり、次の日は名古屋から普通列車を乗り継いで帰還している。金沢駅から、徒歩で金沢城へ向かった。このころは、まだ金沢大学のキャンパスとして使用されていたことから、守衛所で見学の許可をえてから石川門や百間長屋を探査している。

金沢城百閒長屋
高校2年生のとき、コンパクトカメラで撮影。引き出しの中から捜索してアップ。

 その後、乗車した北陸本線の普通列車の車内で靴や衣類乾かしたことを記憶している。
 以来、金沢城には四季折々、ちょくちょく訪れている。

1983年11月 大学のサークルの合宿で金沢城に再訪。
2000年  4月 金沢大学の郊外移転にともなう発掘調査中を探査。
2004年11月 銭湯巡りのついでに探査。
2006年  1月 雪の金沢城を撮影。復元建築群を探査。
2009年  4月 前田慶次の取材で桜満開の石川門を撮影。
2011年  7月 「歴史通」の取材で全域を撮影。
2011年10月 歴史探偵倶楽部の講座で探査。

桜満開の石川門
金沢城は四季折々の色彩に満たされる。

 最初に訪れたころ、金沢城は金沢大学のキャンパスだったが、移転となり、城内の発掘と整備が進行する過程をちょくちょく訪れることにより、知ることができた。
 2011年段階では、玉泉院での発掘が進行しているさなかだった。

発掘調査中の玉泉院
現地説明会が開催されるとともに、見学コースが設定され、その過程を知ることができた。

 タイトルに掲げたキーワードが登場しないまま……後編へ続く

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外川 淳

とがわ じゅん

1963年、神奈川県生まれ。早稲田大学日本史学科卒。歴史雑誌の編集者を経て、現在、歴史アナリスト。



戦国時代から幕末維新まで、軍事史を得意分野とする。



著書『秀吉 戦国城盗り物語』『しぶとい戦国武将伝』『完全制覇 戦国合戦史』『早分かり戦国史』など。



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