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熟女が貢ぐ「レンタル彼氏」の実態

全国に広がる「レンタル彼氏」事業のサービスシステムとは?

「レンタル彼氏」利用者熟女が急増中

門倉貴史著のベスト新書『不倫経済学』より、レンタル彼氏の実態について
紹介する。

 最近、「レンタル彼氏」との疑似恋愛にハマる主婦層が続出している。耳慣れない読者も多いかと思うが、「レンタル彼氏」というのは、男性ホストが依頼を受けた女性客と一緒に映画鑑賞やショッピング、ドライブ、カラオケ、観光、食事などをして、デート気分や恋愛気分を味あわせてあげるサービスのことだ。「レンタル彼氏」に登録している男性ホストは20代のイケメンの若者が多い。

似たようなサービスに「出張ホスト」というものがあるが、「レンタル彼氏」は一部の「出張ホスト」が提供しているような性的なサービス(ホテルでの性感マッサージなど)は一切取り扱っていない。「レンタル彼氏」のサービスを提供する店は、顧客との性交渉を厳しく禁止しており、会社によっては「顧客と2人で個室に入ってはいけない」「顧客とキスをしてはいけない」など個別の行為ごとに禁止事項を設け、違反した場合には即刻デート中止としているところもある。
浮気や不倫に発展する恐れがなく、安心して、気軽に利用できるということで、既婚女性の暇つぶしとして人気を集めているのだ。

 

「レンタル彼氏」を利用する女性の数は年々増加しており、マーケットは拡大傾向にあるが、利用者の中心は主婦層だ。業界関係者によると利用者全体の4割ぐらいが主婦層で占められるという。しかも、リピーターが多いのが「レンタル彼氏」の特徴で、リピーター率は5割ぐらいにも上る。一度お試し利用してもらえば、そのまま常連客になる可能性が高いため、初回に限っては、通常料金の半額で「レンタル彼氏」のサービスを提供している会社もある。

 では、具体的にどのようなシチュエーションで、レンタル彼氏は利用されているのか。たとえば、子育てや仕事に疲れた中年の主婦は「レンタル彼氏」を呼んで、男性ホストとデートすることで日頃のストレスを発散している。

 一方、毎日平凡な生活で、非日常体験やトキメキ体験を渇望している中年女性の場合、東京ミッドタウンなどのデートスポットに行ってみたいという気持ちがあっても1人で行くのは寂しいので、そういうときに「レンタル彼氏」のサービスを利用するようだ。

 暇を持て余した主婦たちが「レンタル彼氏」を利用して恋愛気分やデート気分を満喫するための料金はどれぐらいになるのか。
料金体系は、店によってまちまちなのだが、平均すると、まず、待ち合わせ場所までの出張料が1時間2千円~3千円ぐらいとなっている(以降は、30分毎に千円加算)。そして、男性ホストの指名料が1時間あたり4千円~8千円ぐらいで、「2時間コース」と「3時間コース」が用意されていることが多い。食事代や各種施設の利用料金などデート代は基本的に女性客が全額負担することになっている。

 なお、どの「レンタル彼氏」のサービスも料金は完全前払い制になっている。これは、女性客がデートの余韻にいつまでも浸れるよう、配慮しているためだ。

 利用者の多くは、これに各種のオプション料を払う。たとえば、デート中に買い物に行って、素敵なペンダントのアクセサリーを買ってもらうというシチュエーションを希望する場合、先払いする料金の中に、このアクセサリーの代金を含めておく。自分1人で買い物したほうがいいのではないかと思ってしまうが、女性客にとっては、「彼氏にアクセサリーを買ってもらっている」と周囲の人から思われることが嬉しいのだ。こうしたオプション料を含めてとらえると、「レンタル彼氏」の利用料金が1回でトータル7万円から10万円になることも珍しくはない。
『不倫経済学』(門倉貴史)より一部抜粋

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  • 門倉 貴史
  • 2016.02.09