しつこい肩こり、腰痛など、体のコリや痛みは、過剰な運動やストレスによって起こるものもあるが、実は食生活が原因となることも多い。不調の陰に潜んでいるのは骨や筋肉を作る栄養の不足。将来、寝たきりにならないためにも、食生活を見直そう!「一個人」3月号より。
 

 

おにぎりやカップ麺の食事が腰痛の引き金になる!?

 厚生労働省の国民生活調査で、毎年、有訴者率第1位にランキングされるのが、腰痛。日本人の国民病ともいえるこの病気も、実は、鉄不足が原因であることが多いという。

厚生労働省の国民生活調査で、毎年、有訴者率第1位にランキングされるのが、腰痛。日本人の国民病ともいえるこの病気も、実は、鉄不足が原因であることが多いという。

「筋肉の中には、赤血球中のヘモグロビンによって運ばれた酸素を貯蔵し、筋肉に酸素を提供するミオグロビンという鉄たんぱく質があります。筋肉を動かすには酸素が必要なのですが、鉄が不足していると筋肉も酸素不足になってしまいます。酸欠状態のまま同じ姿勢でデスクワークをしていると、緊張やストレスで筋肉に乳酸が溜まり、痛みが出る。さらに酸欠状態のまま動いていると、ぎっくり腰などを誘発し、慢性腰痛になるわけです」と大柳さん。

 鉄には、レバーや赤みの肉や魚、貝類などに多く含まれるヘム鉄と、野菜やプルーンなどに含まれる非ヘム鉄があるが、おすすめはヘム鉄。

「なぜなら、非ヘム鉄は吸収率が非常に低いからです。一方、動物性たんぱく質に多く含まれるヘム鉄は、たんぱく質と結合して安定し、すんなり吸収されます。また、乳酸の代謝にはビタミンB群が必要になりますが、動物性たんぱく質にはビタミンB群も豊富です。良質なサプリメントでヘム鉄をプラスするのもよいですし、毎回の食事に肉や魚介類などの動物性たんぱく質を取り入れれば、ヘム鉄+たんぱく質+ビタミンB群が一度に摂取できるので、食品で取ることも大事です」

 一汁一菜であれ、肉や魚の料理が一品あるのが以前の日本の食卓の風景であった。ところが現代人は、おにぎりだけ、カップ麺だけ、菓子パンだけというファストフード中心の食事に偏りがちだ。

「たとえ、野菜不足を気にして野菜ジュースを加えても、そこに動物性たんぱく質はほとんど含まれません。日本人のこうした食生活の変化が、国民病・腰痛の原因だと言えますね」

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