自分を愛して、信じて、理想の自分をイメージする。

―― 女性にオススメしたいお稽古事などはありますか?

矢沢 特にこれというお稽古はないんですが、もし本気でスタイルを良くしたかったら、ストリップをやってみるといいと思う。実際に踊り子になるという意味だけじゃなくて、他人に身体を見られるかもしれないと考えて生活をするべきです。

 女性って、男性以上に他人に見られる事で身体が変わると思うんです。みんな恥をかきたくないから。その反面で、見られているという意識がないとすぐに油断してしまいます。身体も下着も、油断するといざという時に悲惨なことになるでしょう。「贅肉が~」とか「下着が上下バラバラだ~」とか。なので、ここぞという時に恥ずかしい思いをしないためにも、常に自分の裸に意識を向けておくべきです。

―― 矢沢さんにもそういった失敗談があるんですか?

矢沢 失敗談という訳ではないんですが、20代の頃に先輩のお姐さんに言われた事がずっと頭にあって、それで意識が高まったというのはありますね。ある時、ストリップの楽屋で裸でゴロゴロしていたんですが、突然先輩のお姐さんに「そのお尻は数年経ったら垂れるよ」と嫌な事を言われたんです。その時は絶対になるものかと思ったんですが、そのお小言が気になってしまい、ヒップアップ運動をするようになったり、普段の姿勢を意識して良くするようになりました。

 今はよく分かるんですが、ストリップって裸を見せるだけじゃないんです。ステージで踊っているだけで、その踊り子の普段の生活ぶりを見透かされてしまう事があるの。

―― それは所作が下品とかでしょうか、冷蔵庫や扉を足で閉めてそうとか。

矢沢 そうそうそう(笑)。だらけた生活をしていると、ふとした細かい所作でアイツは普段だらしないんだろうなと見抜かれる事もあります。なので、咄嗟の時にそういう自分が出ないように、日頃の生活でも姿勢や立ち振る舞いは気を付けるようにしています。これは見られる仕事をしていない女性でも気を付けた方がいいと思う。

―― では最後に、ボディケアに悩む世の女性に、これだけは言っておきたいという事がございましたら。

矢沢 私はAV女優から始まって、ギルガメの企画で浅草ロック座でストリップデビューさせて貰いました。それまでは普通の学生で、恋愛経験も満足になければ、身体も出来ておらず、性格的にも引っ込み思案過ぎて、TVに出ている意味がないような子でした。

 そんな私が苦労しつつもストリップを続けて来て分かった事ですが、女は見られてナンボです。まずはそういう意識で自分の身体に興味を持ってください。そして理想のスタイルを強く願いながら、気になる場所を見たり触ったり動かしたりしてあげると、それだけでも望んだ体型に近付いて行きます。

 私達ストリッパーは、それが使命だと思っているので自然と出来ていますが、普通の女性でも自分を愛して、信じて、理想の自分をイメージすることが大事だと思います。女性って、男性と比べてそういう部分の意地とか見栄が強いと思うので、必ず効果は出ます。その際に、モデルや女優など同性の憧れの対象を作るとイメージしやすいでしょうね。

 また、最近はストリップを見に来てくれる女性が本当に多いのですが、私達のショーを観て、女性が自分の身体作りの参考にしてくれたら、とても光栄だと思います。

 最後に、確実にスタイルを良くする手段としては、仕事としてストリップを始めると誰でも効果絶大ですよ。さっきは冗談めかして言いましたが、毎日お客様に見て貰えるし、踊っている内に自然と鍛えられるし、なんとそれでお金も貰える、一石三鳥のお仕事です。人間って、自分の環境に合った体型に自然となるものだと思うので、もし何が何でもというならば、本気でストリッパーを目指してみてもいいのではないでしょうか。マネージメントのご用命はぜひ矢沢までお願いします(笑)。

 
取材を終えて…お話を伺って驚いたのが、矢沢さんのスレンダーボディからは想像も出来ないほど食事が自由だった事です。1日中踊り続けるという過酷な条件下で戦い続けるには「食わなきゃやってられん」というのもありますが。また、それと同じくらい常に他人に肌を見られるという環境が重要なのだと感じました。他人の目を意識する事で、矢沢さんが仰っていた「女の意地と見栄」が発動するのでしょう。見栄と言っては聞こえは悪いですが”女性ならではの強さ”を信じる事が、理想のボディに近付く第一歩なのかもしれません。