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ビジネスマンの真価が問われるトラブル対応。お詫びの品は「虎屋の羊羹」がいい理由

言葉では足りない謝罪の意を示すため、モノに頼るのもアリ

■「損して得とれ」&「負けるが勝ち」

 もちろん、ミスを上司に報告する際にも注意が必要です。単純に「ミスをしてしまいました。すみません」では、上司も納得できません。

 

「すみません、私の不手際でこのようなミスをおかしてしまいました。

 ついては、どのようなことでフォローできるか、三案ほど考えてみましたので、ご確認いただけますでしょうか?」。

 このように、代替案込みで相談するようにしてください。

「損して得とれ」という言葉があります。

 たとえ小さな代償だとしても、それによって〝人間関係が維持される方〞を選択することが大人の対応のポイントです。

「負けるが勝ち」もそうです。たとえば、送ったはずの書類が届いていないと先方から逆ギレ状態のクレームが入ったとしても、「そうですか、すみません。こちらも再度確認してみます。念のため再送いたします」といった具合に、とりあえず謝るのです。

 自分が譲ることで相手が納得するようであれば、それでいいと割り切る。

 しかも、こういう場合は、たいてい先方の確認ミスというケースが多いのです。

 後から書類が出てきた際に「悪いことしちゃったなあ、あのとき対応してくれて助かった」というよい印象しか残りません。

「すみません」という謝罪の言葉が、〝口先だけではない〞ことを、しっかり先方に伝えるようにしてくださいね。

<『大人の対応力28』より構成>

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齋藤 孝

さいとう たかし

明治大学文学部教授。



1960年静岡県生まれ。東京大学法学部卒業。同大学大学院教育学研究科博士を経て、現職。専門は教育学、身体論、コミュニケーション技法。



250万部を超えるヒットとなった『声に出して読みたい日本語』シリーズ(草思社)のほか、『雑談力が上がる話し方』(ダイヤモンド社)、『大人の精神力』、『10歳までに身につけたい「座る力」』(いずれも小社刊)など著書多数。


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