名門中学の入試問題をひもときながら、江戸の町の武家・庶民の真実の姿をあきらかにしよう。江戸文化歴史研究家・瀧島有(あり)先生の新連載がスタート。歴史を学び直したい大人、必読!

■参勤交代の役割とは?

2017年 海陽中等教育学校(特別給費)愛知県・私立・偏差値70※四谷大塚データ
      社会科入試問題より

設問文:海くんのレポート(一部抜粋)
~江戸時代に入ると、徳川家康が府中(駿府)に隠居し、亡くなるまで江戸幕府の確立につとめました。城下町が整備され、人口も10万人をこえたといわれます。彼が亡くなると、幕府や旗本、小規模な諸代大名が分割して治めました。江戸幕府は東海道および宿場を整備し、西国の大名が②参勤交代で通行したり、朝鮮や琉球の使節が江戸に向かいやすいようにしました。その一方で、③安倍川や大井川に橋をかけたり、舟で自由にわたったりすることが禁止されました~
問題:下線部②参勤交代について、参勤交代は、各地の諸大名の力をおさえて江戸幕府の支配力を高めました。また、江戸の繁栄や交通・宿場町の発達など、経済の発展と日本の一帯力を促進しました。文化面では、江戸の文化が地方に伝わる役割を果たしましたが、どうして参勤交代がこのような文化面の役割を果たしたのか、海くんのレポートを参考にして、二つ答えなさい。
 

「答え」

1、大名が家臣と共に、江戸に滞在している間に、江戸の文化に馴染み、領国へ帰ってからその文化を伝えたから。

2、街道が整備されたことにより、寺社参拝などで江戸の庶民が行き来する機会が増え、江戸の文化が広まっていったから。

 

 

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